凸版印刷と日本食品成分普及協会は7月6日、共同で従業員の食事内容や健診データを分析し、食事の面から糖尿病や慢性腎臓病などの改善への取り組みをサポートする法人向け健康管理サービス「快食番人Manager(かいしょくばんにんマネージャー)」の提供を同月中旬より本格的に開始すると発表した。

新サービスは、凸版印刷と日本食品成分普及協会が大阪大学保健センターの守山敏樹教授(大阪大学医学部附属病院腎臓内科)の監修のもと開発し、2015年4月から提供しているスマートフォン向け食事管理アプリである「快食番人」を活用。同アプリのユーザーの食生活や健康管理の状態を把握するためのPC向け管理サービスとなる。

ユーザが摂取した食品成分や身体測定値のレポートをもとに、適切な栄養指導を実施できるほか、保健士・管理栄養士など、特定保健指導を行うスタッフの紹介も可能だという。

「快食番人」アプリで入力された内容(左)を管理者は「快食番人Manager」を用いて確認、PDFレポートを利用できる(右)

特徴として記録内容の照会と一覧表示、PDF出力ができるほか、ユーザーへのメッセージ配信が可能。また、食品成分量の制限値を症状や状況にあわせて個別にカスタマイズでき、ユーザをグループ管理することが可能な点などが挙げられる。

記録内容の照会と一覧表示、PDF出力では、ユーザーの記録内容を栄養成分の摂取量や食事バランスごとにグラフや表で一覧表示できることに加え、PDF出力も可能なため月間レポート形式で栄養指導などへの活用を可能としている。さらに、ユーザへのメッセージ配信では管理者からユーザに向けて栄養指導などのアドバイスをメッセージ配信でき、配信したメッセージは履歴として保存される。

加えて、食品成分量の制限値を症状や状況にあわせた個別カスタマイズは、管理者側からの指導を充実させるために、快食番人によるコース設定で自動的に設定されている摂取制限値を管理者権限として必要に応じて変更することができる。

そのほか、ユーザのグループ管理は企業や事業所、店舗など管理側のニーズに合わせたグループ管理を可能としている。凸版印刷は新サービスを健康経営に関心のある企業の総務部門や健康保険組合、調剤薬局や医療機関などに向け拡販していく。なお、同社は新サービスを2016年秋から自社の従業員の健康管理ツールとして導入する予定だ。

価格は初期費用が30万円(税別)、運用費用が年間40万円(同、500人未満の場合。金額は利用人数、そのほか仕様により異なる)、同社は今後の目標として2018年に関連受注を含め約10億円の売上を目指す方針。