東京商工リサーチは6月30日、2016年3月期決算上場企業「役員報酬1億円以上開示企業」調査の結果(同日17時現在)を発表した。これで2016年3月期決算企業の有価証券報告書がほぼ出そろったという。

1億円超は過去最多の414人

役員報酬額

6月30日17時時点で2,442社の有価証券報告書が確認され、2,442社のうち役員報酬1億円以上を受け取った役員の個別開示を行ったのは211社、人数は414人だった。個別開示人数は2015年3月期(413人)を1人上回り、過去最多の414人となった。

ニケシュ・アローラ氏が歴代最高額

役員報酬額の最高はソフトバンクグループのニケシュ・アローラ元副社長が64億7,800万円で、開示制度が開始された2010年3月期決算以降の歴代最高額を更新した。次いで、ソフトバンクグループのロナルド・フィッシャー取締役が20億9,600万円、アオイ電子の大西通義元会長の11億6,800万円と続く。

個別開示された414人のうち、2015年3月期決算と2016年3月期決算で、2年連続して開示された役員は307人。このうち、2015年3月期に比べ164人が役員報酬額が増額。新たに開示された役員は107人だった。また、開示制度が開始された2010年3月期決算以降、7年連続で個別開示された役員は98人と、個別開示された414人の2割(23.6%)を占めた。

役員報酬1億円以上の個別開示を行った企業211社のうち、三菱電機が23人(前年23人)で最多。次いで、ファナック、東京エレクトロンが各11人、トヨタ自動車が8人、野村ホールディングス、大和証券グループ本社、ダイキン工業、LIXILグループが各7人の順。また、複数人の開示を行った企業は87社で、個別開示を行った企業の4割(41.2%)だった。