国税庁は6月22日、2015年分の所得税等、消費税および贈与税の確定申告状況を発表した。それによると、所得税の申告納税額は2兆9,701億円となり、前年と比べて9.6%増加した。同庁は「景気の緩やかな回復基調が背景にある」と分析している。

申告納税額のあるものの状況(出典:国税庁Webサイト)

贈与税の申告納税額は減少

所得税等の確定申告書の提出人数は前年比0.6%増の2,151万5,000人と、2011年分(2,185万3,000人)からほぼ横ばいで推移。このうち申告納税額のある人(納税人員)は同3.3%増の632万4,000人だった。納税人員の申告状況について2014年分と比較すると、所得金額は同6.1%増の39兆3,729億円、申告納税額は同9.6%増の2兆9,701億円となった。

土地等の譲渡所得を申告した人は同1.7%増の48万9,000人で、うち所得金額がある人は同6.6%増の32万1,000人、所得金額は同12.2%増の4兆595億円。株式等の譲渡所得を申告した人は同3.1%減の90万7,000人、うち所得金額がある人は同0.2%増の46万2,000人、所得金額は同25.9%増の2兆7,405億円となった。

個人事業者の消費税の申告件数は同0.2%増の114万2,000件、納税申告額は同12.0%増の5,844億円と2年連続で増加した。

贈与税の申告書を提出した人は同3.7%増の53万9,000人で、うち納税人員は同4.6%増の38万3,000人、申告納税額は同14.3%減の2,402億円となった。