ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」を運営するヤフーは、9月の東京本社の移転に合わせ、全従業員5,691名(4月時点)を対象とした"従業員の机を不規則に配置したフリーアドレス制"を導入するほか、数々の働き方改革を実行する。

5,000名を超える全従業員を対象とする"机を不規則にした配置レイアウト"は、フロア内での従業員の座席をジグザグに設置するもので、同社が昨年9月から10月にかけて行った調査から導き出されたものだという。社員が行き来する"動線"は、フロア内でのいわば"公道"にあたる。この動線をジグザグにすることで、ほかの従業員との接点が増え、従来の配置に比べるとコミュニケーション量が2倍に増えることを把握した同社は、これを9月の本社移転時に全社員の座席に導入する予定だ。

従来の机の配置(向かって左)と新社屋での机の配置(向かって右)(同社資料より)

同社は、この"机を不規則にした配置レイアウト"とフリーアドレス制を用いることで、従業員同士のコミュニケーションや交流を促進。個性や才能のほか、ナレッジや情報の共有を通すことで、これまで以上に新しいアイディアが生み出しやすいイノベーション環境を構築する。

また、従業員以外も登録すれば利用できるという402.3坪のコワーキングスペースを設置するほか、新社屋では栄養バランスを考えたメニューで朝、昼、晩の食事提供が可能な社員食堂、従業員が集中力をあげるために好きな時に利用できる「仮眠スペース」を新設するなど、社屋移転を機に大規模な働き方変革を促す。

Yahoo! JAPANは、4月1日でサービス開始から20年を迎えており、東京都港区赤坂から千代田区紀尾井町へと移転を発表している。本社移転は、5月9日より順次開始しており、9月には完了する予定。同社では、今後も情報技術を使って人々や社会の課題を解決し、日本をUPDATEしていくためにさまざまな取組みを進めたい、としている。