ルネサスエレクトロニクス(ルネサス)は5月16日、車載情報機器用SoCに搭載する2ポートタイプの内蔵SRAMを新たに開発したと発表した。

同SRAMは、高性能なSoCに搭載する画像処理用バッファメモリ。画像データの並列処理に最適化されており、高解像度車載カメラ画像のリアルタイム画像処理による障害物認識や、フロントガラスへのAR表示など、高度な画像処理を可能とする。今回、同社が16nmプロセスで試作したところ、0.8Vの低電圧条件で313ps(ピコ秒:ピコは1兆分の1)の高速動作を確認した。

今回開発したSRAMは、今後プロセスの微細化が進むに連れて困難になると予想される動作速度の向上と安定動作の両立に加え、消費電力の抑制、搭載面積の削減を実現。ルネサスは今後、同SRAMを16nm FinFETプロセスを用いた同社のSoCに採用し、いち早く提供することで人と環境にやさしい安心・安全なクルマ社会の実現に貢献するとしている。