Cypress Semiconductorの日本法人である日本サイプレスは6月3日、5月31日(米国時間)に発表したUSB Type-Cハブコントローラー「EZ-USB HX3C(HX3C)」の記者説明会を開催した。

USB Type-Cはスリムな工業デザインや使いやすいコネクタとケーブル、複数プロトコルの通信機能、最大100Wの給電などのメリットがある。主にPCでの普及が進んでおり、スマートフォンやタブレット、モニタへと拡大していくことが見込まれている。

USB Type-Cハブコントローラ市場は現在1千万ドル規模だが、2020年には1億ドル規模へと急成長すると考えられている。 (資料提供:日本サイプレス)

HX3CはUSB 3.1 GenハブコントローラーとUSB Billboardコントローラー、および2つのUSB Type-C ポートコントローラーを10×10mmの省スペース型BGAパッケージに集積。USBパワーデリバリーのほか、すべてのダウンストリームポート上でUSB Battery Charging v1.2とアップル充電規格をサポートしている。

また、PHYパラメーターを調整することでシグナルの品質を向上させることや、無料で提供される「EZ-PD Configuration Utility Software」を用いてファームウェアをアップデートしてUSB規格の変更に対応することが可能だ。

同社はHX3Cによって、ディスクリートソリューションに比べてPCBサイズを従来比30%縮小し、BOMコストを11%低減できるだけでなく、複雑なシステムデザインをシンプルにできるため製品の市場投入を早めることができるとする。

HX3Cは7月にサンプル出荷を開始する予定。また、HX3C Reference Design Kitを提供する。

HX3C Reference Design Kitの構成(資料提供:日本サイプレス)

HX3C Reference Design Kitのデモンストレーション