トヨタ自動車(トヨタ)とKDDIは6月2日、「つながるクルマ」に必要な車載通信機(DCM)とクラウド間の通信において高品質で安定した通信をグローバルで実現するために、従来のローミングサービスなどに依存しない、グローバル通信プラットフォームを共同で構築すると発表した。

トヨタは、国・地域で仕様が異なるDCMを2019年までにグローバルで共通化し、2020年までに日本・米国市場で販売されるほぼ全ての乗用車に搭載し、その他の主要市場においても順次搭載を進めていく予定。

今回構築するグローバル通信プラットフォームは、グローバル共通DCMを搭載した車両の位置情報から、国・地域ごとに選定した通信事業者への自動的な接続・切替と、通信状態の監視を統合的に行うもので、「つながるクルマ」に必要な高品質かつ安定した通信をグローバルで維持することができるとする。

また、通信の接続・切替はローミングに依存せず、DCMに内蔵されたSIMの設定情報を、通信による書き換えによって行うことで、選定した通信事業者へ直接接続することができるため、高品質の通信を低価格で提供することが可能となる。

同プラットフォームの企画・設計はトヨタとKDDIが共同で行い、開発・運用はKDDIが担当する。また、各国における通信回線はKDDIが有する海外通信事業者との関係を活用し、トヨタとKDDIが共同で選定・調達し、同プラットフォームに組み込んでいく。なお、同プラットフォームは、要請があれば他の事業者も利用可能とし、普及を拡大していく予定。

「グローバル通信プラットフォーム」のイメージ図