三菱航空機と三菱重工業は5月31日、次世代リージョナルジェット機MRJ(Mitsubishi RegionalJet)飛行試験機2号機の初飛行を実施。初飛行では県営名古屋空港を離陸後、太平洋側の空域を利用し、基本特性の確認を行った。

県営名古屋空港にて初飛行を実施

赤いラインが特徴の2号機は、10時04分に名古屋空港を離陸して太平洋上空2万7,500ft(約8,400m)へ向かい、最高時速250kt(約460km/h)にて、基本的な飛行特性を確認する、約130分間のフライトを行った。2号機では今後、主にMRJの性能確認を目的とした飛行試験を実施する。

三菱航空機の森本浩通社長は、「昨年11月の飛行試験機初号機の初飛行と同様に、静かでスムーズな初飛行となりました。後続号機の開発も順調に進め、型式証明の取得、さらには量産初号機の納入に向け邁進(まいしん)していきます」とコメントしている。

両社は今夏にも、米国・モーゼスレイク市(ワシントン州)のグラント・カウンティ国際空港に飛行試験拠点を設置。開発を加速し、2018年半ばの量産初号機納入を目指している。

2号機に関して、4月にはエンジン試験など機能試験を実施

MRJの開発に関しては、2016年内に米国飛行試験、2017年にTC(Type Certificate: 型式証明)飛行試験、最終審査を経て2018年にANAへ初号機を納入する見通しとなっている。4月12日の時点で試験飛行機1号機によるフライトは22回にわたり、4月13日より次のフェーズに向けて機体改修を行い、5月13日から飛行試験を再開した。

2号機の初飛行の様子

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