滑走路自体は27日18時30分頃、全面再開された

5月27日に発生した大韓航空機のエンジン出火・緊急停止を受け、羽田空港では全滑走路の閉鎖から同日の18時30分頃に全面再開したものの、機材繰り等の影響で、28日も引き続きJAL・ANA等に欠航・遅延が生じる見通しとなっている。

全滑走路が閉鎖される起因になった、大韓航空KE2708便(羽田発/金浦行、ボーイング777-300)は27日12時20分頃、羽田空港離陸のためにC滑走路を滑走していたところ、左エンジン(No.1エンジン)から出火。乗客302人・乗員17人の合計319人を乗せた同機は緊急停止し、スライダーを使って全員が緊急脱出となった。その後、代替便HL7460便(ボーイング747-400)が用意され、乗客253人・乗務員16人の合計269人は21時頃、羽田を発った。

同件は運輸安全委員会により深刻な事故につながりかねない「重大インシデント」とされ、同委員会は航空事故調査官4人を派遣し、事故の原因について調査をしている。大韓航空は今回の事故について、「安全運航を最重要目標にしておりました当社としましても、今回の件は大変遺憾でございます。今後、原因調査を行い、再発防止に全力をあげて取り組む所存でございます」とコメントしている。

28日は機材繰り等の影響で、JAL・ANA等に引き続き欠航・遅延が生じる見通し。28日4時30分現在、「平成28年熊本地震」の影響による熊本発着便の欠航を除き、JALはJL140便(青森発/羽田行)の1便、ANAはNH402便(秋田発/羽田行)とNH981便(羽田発/佐賀行)とNH582便(松山発/羽田行)とNH662便(長崎発/羽田行)の4便、ソラシドエアはSNA021便(羽田発/熊本行)とSNA012便(熊本発/羽田行)の2便、合計7便が欠航となる。