ニコンは5月26日、京都大学(京大)iPS細胞研究所(CiRA)との共同研究契約を23日に締結したと発表した。

同契約においては、CiRAの細胞調製施設内におけるiPS細胞の培養工程で使用される生物顕微鏡観察システムの画像解析および同システムを用いた細胞の培養状態の判断技術に関して共同研究が行われる。

現在、製造工程におけるiPS細胞の状態評価は人の眼による観察によって行われているというが、同研究では、顕微鏡観察技術とパターン認識技術を採用した画像解析技術を用いることで、iPS細胞の状態を数値化し、細胞の品質を客観的に評価・判断可能なものへと置き換え、その数値化された品質評価をもとに、安定した細胞・培養管理システムの構築を目指していく。

同社は、このようなシステム構築が実現すれば、評価方法が一元化されることでiPS細胞の均質化に貢献することが期待されるとしている。

線維芽細胞から樹立したヒトiPS細胞のコロニー(集合体) (出典:京都大学iPS細胞研究所)