日本フードサービス協会は5月25日、2016年4月の外食産業市場動向調査の結果を発表した。それによると、外食売上高(全店ベース)は前年同月比3.0%増となり、5カ月連続で前年を上回った。客数は同0.8%増、客単価は同2.2%増となった。

売上高と店舗数の伸び率推移

ファミレスは伸び悩み

4月は雨天と熊本地震の発生により、一部に影響が出たが、土曜日が1日多く、ファストフードの好調が続いたことから、全体の売り上げは前年を上回った。

業態別にみると、ファストフードの全体売上高は同6.3%増、客数は同1.3%増、客単価は同4.9%増。「洋風」の売り上げは各社キャンペーンが好調で同10.6%増加したほか、「和風」も客数が伸び売り上げは同8.0%増加した。

ファミリーレストランの全体売上高は同0.8%増と2カ月ぶりに増加したが、土曜日が1日多いにもかかわらず伸び悩んだ。客数は横ばい、客単価は同0.8%増。「洋風」の売り上げは客単価が下がり同0.8%減、「中華」は店舗削減で同1.2%減と低迷した一方、「焼き肉」は同7.2%増と好調に推移した。

パブ・居酒屋業態の全体売上高は同8.7%減、客数は同7.1%減、客単価は同1.7%減。ディナーレストランの売上高は同6.9%増、客数は同4.8%増、客単価は同2.1%増。喫茶の売上高は同0.1%減、客数は同1.7%減、客単価は同1.7%増となった。

同協会は「比較的価格帯が高いファミリーレストランで客数が伸び悩んでいる。消費の状況がみえない感じだ」と話している。