JR西日本は23日、大阪環状線寺田町駅で開業当時のものとみられる駅名標を発見していたことを発表した。欠損した部分を復元した上で、現地にて保存・公開するという。

発見時の旧駅名標

復元工事完成イメージ

旧駅名標が見つかったのは昨年8月28日未明。寺田町駅改良工事の一環として2番のりば(外回りホーム)壁面の塗装作業を行うため、広告看板を撤去したところ、壁面に直接手書きされた古い駅名標が看板の下から現れたという。駅名標の表記自体は現在と同じ左横書き(左から右へ)だが、その下に右横書き(右から左へ)の形跡がうっすらと残っていることから、1932(昭和7)年の寺田町駅開業当時のものである可能性があるという。

駅名標の横書きを左横書きに改めると定められたのは終戦翌年の1946(昭和21)年であることから、この駅名標も大阪大空襲をくぐり抜け、終戦後に右横書きから左横書きに書き替えられものと推定される。5月29日10時から、現地で復元工事完成記念除幕式を行い、除幕式終了後に一般公開する。