米Googleが「Science Journal」という子供たちの科学実験をサポートするAndroidアプリを公開した。同社と科学博物館Exploratoriumとの共同プロジェクトから誕生したアプリだ。

Science Journalでは、Androidスマートフォンの加速度センサーや環境光センサー、マイクを使って、動き、光、音などを計測できる。対応するセンサーを接続して使用することも可能。たとえば、「文字を快適に読める明るさは?」「音の大きさと周波数の関係」「ジャンプした時の動きの変化」といった実験を行える。

記録したデータはリアルタイムでグラフやチャートに変換でき、データを確認しながら実験を続けられる。実験データにメモや写真を付ける機能も用意されている。データやメモはプロジェクトとして整理でき、条件を変えて収集した実験データの比較、予測など、文字通り科学実験ノートとして活用できる。

GoogleのMaking&Scienceサイトでは、Jamecoの「Jameco Science Journal Kit」やSparkFunの「SparkFun Inventor's Kit」、Pascoのワイヤレスセンサーなど、Science Journalと共に利用できる実験キットやマテリアル、ツールを紹介している。風車を組み立てて、羽の形や大きさの違いが回転に与える影響を確かめるなど、キットやツールによって実験の幅が大きく広がり、様々な疑問の解決にScience Journalを活用できるようになる。GoogleのChris DiBona氏は「このアプリは、サイエンティストのように思考する方法の習得を手助けする」と述べている。

Jameco Science Journal Kit

Googleは科学コミュニティと協力して、Science Journalのオープンなエコシステムを広げようとしている。Science Journalを用いたアクティビティの作成やセンサーとの統合、対応キット作りを促すためにマイクロコントローラのファームウエアのコードをGitHubで公開しており、また秋までにScience Journalアプリをオープンソース化する計画だ。