日本駐車場開発、おかん、ウエルネスデータの3社は5月23日、丸の内に勤務するビジネスパーソンの健康意識・行動を変容し、健康経営が企業活動に及ぼす影響を実証するための前後比較調査「丸の内ヘルスアップ実証プロジェクト」を始動することを発表した。

(左から)おかん 代表取締役CEO 沢木恵太氏、日本駐車場開発 社長室長 小海信哉氏、ウエルネスデータ 代表取締役 星野栄輔氏

日本駐車場開発 社長室長 小海信哉氏は、同社が運営する「丸ノ内ヘルスケアラウンジ(MHL)」を「医療施設とヘルスケア施設を融合させ、個々に合わせたヘルスケアプログラムを提供する常設型施設」と説明。新丸の内ビルディング9Fに所在しており、体組成検査から、専門家によるカウンセリング、運動トレーニングなどを提供しており、対面型のサポートによって、利用者の健康意識を継続的に高められるとしている。

丸ノ内ヘルスケアラウンジ概要

おかんが提供する「オフィスおかん」は設立2年目のサービス。総菜宅配サービスが好評で、前年度比約320%成長を遂げた。具体的には、契約企業のオフィスに設置した冷蔵庫や専用ボックスに総菜を定期的に提供するサービス。社食代わりに導入する企業が多いが、家に持ち帰って家族の食事として利用するケースも多く、共働きの社員からも好評だという。

おかんアプリ

ウエルネスデータは、「JouleLife」というスマートフォン向けヘルスケアアプリを提供している企業。従来のアプリと大きく違う点は、食事ログが不要なほか、代謝や運動量、栄養バランス指導を目標値から逆算したノルマを設定できる点だという。そのため、同じ身長や体重でも個々に合わせたアドバイスを提供する。

JouleLife

このようなサービスを提供する3社が、それぞれが有するソリューリョンの強みを生かした、ビジネスパーソン向けの健康増進プロジェクトを発足する。プロジェクトの目的は、「職場環境において実施可能なヘルスアップ実証プログラムにより、対象者の健康意識・行動変容の調査」だ。

測定項目は、「身体記録(身長/体重/体脂肪率/血圧/血液検査※任意)「食事ならびに運動などの生活改善記録から意識・行動の経時変化」「業務生産性」「従業員ロイヤリティー」「ストレス指標」の5項目。

プロジェクトにおける提供ソリューションは、丸の内ヘルスケラウンジが、法人向けのヘルスアップ・コンシェルジュとして、参画者に対し管理栄養士やスポーツインストラクターなどの専門家の対面指導を実施。オフィスおかんは、オフィス内に冷蔵庫を設置し、総菜やご飯を提供するほか、食生活について指導する。JouleLifeでは、参加者の生活データの取得とともに、理想とする健康状態に近付くためのヘルスコーチングを提供する。

実証実験の全体像

同プロジェクトは2016年5月23日から6月30日まで参画企業を募集。実証実験の期間は、開始日より60日間とし、2016年9月末日までに、本プロジェクト参加対象者による各種の意識アンケート結果、身体データ、ならびに健康経営実施による生産性や従業員ロイヤリティー向上の経時変化を収集・分析するという。同プロジェクトの結果は、2016年10月頃に公開予定。

実証実験参画の条件は、丸ノ内地区にオフィスを構えていること、冷蔵庫設置スペースが確保できること。参加者は丸ノ内ヘルスケアラウンジでの身体測定、JouleLifeアプリとおかんアプリの利用が可能なこと。1企業の参加人数は、職場(部署)単位で10名×3グループまでとなっている。