「ご祝儀袋には新札を入れる」「子供は正月にお年玉をもらえる」「神社のお賽銭箱には5円玉を」など、普段当たり前だと思っている習慣には、実は日本独自のものもあるのではないだろうか。日本在住の外国人20人に何か気づいたことはないか聞いてみた。

Q.日本のお金にまつわる習慣で、あなたの母国にはないもの、変わっているなあと思うものを教えてください。

お祝いは新札

・「お祝い金の場合、必ず新しいお札で包むこと」(オーストラリア/30代後半/男性)

お祝いを包んで渡す

・「結婚式でお金を包んで渡すこと。母国では新郎新婦に直接お金をピンで留めるかゴールドでできたネックレスなどを付けてあげるので(誰もが、見える形になっています)」(トルコ/40代前半/男性)

ご祝儀袋が派手できれい

・「結婚などのお祝い用の封筒がとても派手できれいだと思いました」(韓国/30代前半/女性)

長財布を使う

・「この前、どこかの日本人が書いた本で読みましたが、お金持ちの人がみんな財布が長いということです。つまり、お金を曲げたりしてはいけないという考えで非常に驚きました。ロシア人の中にはそういう考えをもっている人がなかなかいません」(ロシア/20代後半/男性)

財布を後ろのポケットに入れる

・「日本でよく見かける財布を後ろのポケットに入れておくことについてなんですが、スペインだけではなく、海外でするとすぐ盗まれます」(スペイン/30代前半/男性)

スイカやパスモがある

・「スイカ、パスモに似ているサービスはありません」(エジプト/20代中半/男性)

お金を大事に扱う

・「お金を大事に扱うことが日本人の良い習慣と思います。ブラジルでは大事に扱ってもらえません」(ブラジル/40代前半/女性)

お賽銭に5円玉

・「神社に行くとき、5円を賽銭箱に入れることです」(台湾/40代後半/女性)

夫婦のお小遣い制、へそくり

・「妻がだんなのお金を全部預かって旦那にお小遣いというのが不思議だなと思いました。あと、へそくりはなぜあるのかとか」(フィリピン/30代中半/女性)

正月のお年玉

・「お年玉という習慣は母国にはないので、とても疑問に思いました」(ウクライナ/20代中半/女性)

ご祝儀の「お金を包む」「新札」「ご祝儀袋が派手」といった習慣は日本独特のよう。そのほか、長財布、お賽銭の五円玉、夫婦のお小遣い制、へそくり、お年玉といったものにコメントが寄せられた。

逆に、母国の独特な習慣についても聞いてみた。

Q.あなたの母国のお金にまつわる習慣で、日本にはないもの、ユニークなものを教えてください。

財布をプレゼントするときはお金を入れておく

・「財布をプレゼントするときに必ず中にお金を入れてあげる習慣があります。そうしないともらった人はいつまでもお金持ちにならないからだと信じています」(ロシア/20代後半/男性)

・「お財布をプレゼントするときには1枚でもお札を入れてプレゼントします」(韓国/30代前半/女性)

クレジットカードの普及が進んでいる

・「クレジットカードはかなり普及されて、買い物の9割はカード決済可能。キャッシュカードにデビット機能が付いてることが多く、決済の際に現金を引き出すことも可能!」(オーストラリア/30代後半/男性)

・「私の国の人々は、銀行口座でお金を保管し、すべての店ではクレジットカードで支払うことができます。現金を持ち歩きません」(ポーランド/30代前半/女性)

・「現金はあまり使わないので、キャッシュカードかクレジットカードがほとんどですね」(カナダ/30代前半/女性)

結婚披露宴でお金をまく

・「披露宴で踊るときに、新郎が踊っている来客の人にお金をまくという習慣があります」(トルコ/40代前半/男性)

ウエイターにチップを渡す

・「日本とは違い、スペインにウエイターにチップをあげる習慣があります」(スペイン/30代前半/男性)

お金持ちほど教会にお金を出す

・「フィリピンではお金持ちもお金のない人も教会にお金を出します。お金持ちほどたくさん出さなきゃと思われます」(フィリピン/30代中半/女性)

レジの店員さんがお金を数えない

・「シンガポールではレジにいる店員さんがお金を数えないかつ確認してくれないのが不親切かと思います。小銭が投げ返せられたこともあります」(シンガポール/20代後半/男性)

「財布をプレゼントするときはお金を入れておく」というのは日本には見られない習慣だが、ロシア人と韓国人が同様の回答をしていた。世界では他にも同じ習慣を持った国がありそうだ。

ほかに複数見られたのは、「母国のほうがクレジットカードの普及が進んでいる」という内容のコメント。日本は海外に比べて、現金による決済の割合がまだまだ高いようだ。

調査時期: 2016年2月15日~3月15日
調査対象: 日本在住の外国人
調査数: 20名
調査方法: インターネット応募式アンケート

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