文部科学省は5月20日、「2016年3月高等学校卒業者の就職状況(2016年3月末現在)に関する調査」の結果を発表した。それによると、2016年春に卒業した高校生の就職率は前年同期比0.2ポイント増の97.7%となり、1992年(97.9%)以来、24年ぶりの高水準を記録した。改善は6年連続。

新規高等学校卒業(予定)者就職(内定)状況(出典:文部科学省Webサイト)

都道府県別の就職率、最低は沖縄県

男女別にみると、男子は同0.2ポイント増の98.3%、女子は同0.4ポイント増の96.8%となった。

都道府県別では、富山県が最も高く99.95%、以下、福井県が99.9%、石川県が99.8%、福島県が99.6%、鳥取県が99.6%との順に。一方、最も低かったのは沖縄県で87.2%、次いで大阪府が94.5%、兵庫県が94.9%、千葉県が95.2%、奈良県が96.1%となった。

学科別では、「工業」が99.3%でトップ。以下、「福祉」が99.0%、「看護」が98.9%、「水産」が98.8%、「商業」が98.6%、「農業」が98.5%、「総合学科」が97.8%、「家庭」が97.8%、「情報」が96.3%、「普通」が95.8%と続いた。

なお、就職希望率は前年度から横ばいの18.0%だった。

同省は就職率が高水準となった要因について、「企業等の採用活動が活発化している」と分析。未就職卒業者に対しては、「経産省、厚労省と連携しながら集中支援を行っていく」と話している。