アスラテックは5月19日、ソフトバンクロボティクスの人型ロボット「Pepper」向けの遠隔操作システム「VRcon for Pepper(ブイアールコン・フォー・ペッパー)」を開発したと発表した。

「Pepper」と「Pepper Cardboard」(Pepper仕様のGoogle Cardboard)

同システムは、インターネットに接続されたPepperを離れた場所にあるスマートフォンやタブレット、パソコンなどのウェブブラウザやアプリケーションを使い、遠隔操作ができる。

Pepperを動かすだけでなく、操作用端末側の音声を再生させたり、カメラ映像やマイクからの音声を操作用端末で表示・再生させたりすることも可能。また、音声認識にも対応しており、操作用端末側で入力した音声をテキスト化し、Pepperの声で読み上げる機能も備えている。

Pepperと操作用端末との接続にはリアルタイムな双方向通信を実現するWebRTC技術が使われているため、大きな遅延のない、スムーズな遠隔操作が可能。なお、ユーザーの操作に合わせたPepperの自然な動きの生成などに、アスラテックのロボット制御技術「V-Sido(ブシドー)」のノウハウが生かされている。

またアスラテックは、VRcon for Pepperを利用したアプリケーション「テレプレゼンス for Pepper」を開発し、ソフトバンクロボティクスに提供した。これはPepperとAndroid搭載スマートフォン、Google Cardboard対応ビューアによるテレプレゼンスを実現するソフトウエア。

VRcon for Pepperを利用することで、遠隔操作に対応したPepperアプリを簡単に開発できるようになる。今後、アスラテックはPepperのアプリ開発会社やシステムインテグレータと連携し、同システムによるアプリ開発を進めていく予定。