京成電鉄はこのほど、2016年度の鉄道事業設備投資計画を公表した。3000形3編成の新造をはじめ、耐震補強などの安全対策強化、駅リニューアルや外国人受け入れ強化などのサービス向上、および環境対策に総額128億円を投じる計画となっている。

京成電鉄3000形。今年度は3編成新造される

今年度新造する3000形は、VVVFインバーター制御や客室内照明のLED化などにより、置換え対象の車両に比べて消費電力を約60%低減できる省エネルギー車両となる。8両編成2編成・6両編成1編成の計22両を新造する。

地震対策として取り組んでいる京成上野~国府台間の高架橋柱耐震化工事は今年度に完了する予定。船橋競馬場駅と谷津駅の駅舎耐震工事にも取り組む。京成臼井~京成佐倉間や公津の杜~京成成田間などで、集中豪雨などによる土砂流出を防ぐため、のり面(線路脇斜面)の補強工事も実施する。昨年までに上下線ともに高架化を実施した押上線連続立体交差事業は今年度、高架下の整備などを実施し、事業を完了させる。

千住大橋駅では、駅構内への店舗新設などのリニューアルを実施。大規模改良から約40年経過した京成上野駅についても、コンコースフロアを中心とした全面的なリニューアルに向けた設計に着手する。駅トイレのリニューアルやバリアフリー整備も各駅で進める。

訪日外国人の受入体制強化も図り、昨年度に空港第2ビル駅に設置した訪日外国人向けインフォメーションセンター「SKYLINER & KEISEI INFORMATION CENTER」を今年度は成田空港駅に新設。自動券売機の表示画面の多言語化や、京成上野駅・空港第2ビル駅・成田空港駅の自動放送の一部を多言語化する取組みにも着手する。