昔々――。ここから語られる物語は幼少期の人格形成に影響を与えるとされ、現代版に改変されると批判の声も噴出する"昔話"。しかし、海外に目を向けてその歴史をさかのぼっていくと、諸説の中から身の毛もよだつ"もう1つの昔話"が見えてくる。

『本当は怖い童話の真実』

19日24時からドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」でスタートする『本当は怖い童話の真実』(毎週金曜24:00~ほか)は、『赤ずきん』『ヘンゼルとグレーテル』『シンデレラ』『白雪姫』『ハーメルンの笛吹き男』『ラプンツェル』といった名作童話の原型を解説する番組。それらの初期版、民間伝承、実話とされる物語の中には、一部残酷で恐ろしい内容も含まれている。

番組によると、『赤ずきん』は「とても恐ろしい物語」。赤ずきんはオオカミに食べられる前に「おばあさんを食べていた」という話も言い伝えられている。妻を殺す『青ひげ』は、実在の殺人鬼をモデルにしているという説も。『ヘンゼルとグレーテル』はお菓子の家が登場する人気の童話だが、もともとは、捨てられた子どもたちの残酷な物語だったという。

また、『シンデレラ』にも衝撃的な秘話が語り継がれている。シンデレラは王子様とハッピーエンドになるが、意地悪だった姉たちには恐ろしい仕打ちが……。靴に合うよう足の一部を切り落とされ、最後はシンデレラがかわいがっていた鳥に目をくり抜かれてしまう。単なるピュアな王女の物語ではないのが『白雪姫』。自分がこの世で一番美しいと信じる王妃は、魔法の鏡が「一番美しいのは王女様」と答えるのを聞いて激怒。嫉妬に燃え、娘をあの手この手で殺めようとする。

実話に基づく伝承が原型になっている『ハーメルンの笛吹き男』。男は笛を吹いてハーメルンのネズミを見事に退治してみせたが、町の人々から約束されていた報酬を払ってもらえなかったことから怒り、復讐のために町の130人の子どもたちを誘拐してしまう。子どもたちは二度と戻って来なかったという。

『本当は怖い童話の真実』(毎週金曜24:00~ほか)は、「赤ずきん/青ひげ」が5月19日から、「ヘンゼルとグレーテル/シンデレラ」が5月27日から、「白雪姫/ねずの木」が6月3日から、「ハーメルンの笛吹き男/ラプンツェル」が6月10日から放送される(それぞれ再放送あり)。

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