スズキは5月18日、国土交通省より指示を受けて実施した排出ガス・燃費試験における実態調査の結果、四輪車の排出ガス・燃費試験業務において同省が定める規定と一部異なる取り扱いがあったことがわかったと発表した。

現在販売している16車種について走行抵抗の測定状況を確認したところ、申請時に、国が定める惰行法による実測値ではなく、タイヤ、ブレーキなどの装置ごとの転がり抵抗の実測値や風洞試験装置での空気抵抗の実測値を積み上げた走行抵抗値を使用していた。

今回の調査対象車種は以下の通り。

軽4輪車
アルト(2014年12月22日発売)、アルト ラパン(2015年6月3日発売)
ワゴンR(2012年9月19日発売)、ハスラー(2014年1月8日発売)
スペーシア(2013年3月15日発売)、エブリイ(2015年2月18日発売)
キャリイ(2013年9月20日発売)、ジムニー(2010年JC08対応)

登録車
ソリオ(2015年8月26日発売)、イグニス(2016年2月18日発売)
バレーノ(2016年3月9日発売)、SX4 S-CROSS(2015年2月19日発売)
スイフト(2010年9月18日発売)、エスクード2.4(2012年JC08対応)
エスクード(2015年10月15日発売)、ジムニーシエラ(2010年JC08対応)

なお、すでに持っている惰行法による実測データに加えて、惰行法による実測データを追加取得し、全ての申請値と惰行法実測値の関係を改めて検証した結果、全ての申請値が惰行法による実測値の測定誤差の範囲内であることを確認したという。

同社は、保有する相良テスコースが海に近く丘の上にあるため風の影響を著しく受けるなど、天候に左右されるため試験が困難であったことが正しい試験が行われなかった背景にあると説明しているほか、今回の件が業績に与える影響は現時点ではないとしている。

今回の調査対象車種の1つであるスズキ「ソリオ」