映画『ガルム・ウォーズ』(5月20日公開)に先駆け、監督を務めた押井守がWOWOWの映画情報番組『斎藤工×板谷由夏 映画工房』(毎週月曜20:45~21:00ほか)の5月16日放送回にゲスト出演する。押井監督は自身の作品についてふり返り、「(今思えば)バトルスーツ系の映画ばかり撮ってきた。根が好きだったのだろう。面白くてやめられなくなった」と明かした。

左から、板谷由夏、押井守監督、斎藤工

押井監督は劇場版アニメーション「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」などで知られており、これに影響を受けたと公言する映画「マトリックス」を手掛けたウォシャウスキー兄弟など世界中にファンが多い。

『ガルム・ウォーズ』は、戦いの星・アンヌンを舞台に、空の部族・コルンバの女性飛行士・カラと陸の部族・ブリガの兵士・スケリグ、情報操作にたける部族・クムタクの老人・ウィドが、クローン戦士・ガルムの真実を探る旅を描く。同映画の日本語版プロデューサーはスタジオジブリの鈴木敏夫。宣伝コピーは「魔法少女まどか☆マギカ」などの脚本家・虚淵玄が担当している。

同作の美麗な映像について押井監督は「ファンタジーなので基本はビジュアルで見せなきゃいけない。特に重要なのは登場人物をいかに魅力的に見せるか」と解説。「その上で衣装は大事だと思う。(映画を見る人は)リッチな体験をしたい。そんななか、決して見ることができない別の世界をどう見せるか。今回は桁が違うぐらい衣装に時間とお金をかけましたが、ある意味で堪能しました」と満足気に笑みを浮かべた。

また自身の作風を振り返り、「実写の(メジャー)デビュー作(「紅い眼鏡/The Red Spectacles」)からして甲冑だった。バトルスーツ系の映画ばかり撮ってきたのですが自分がまさかそういう監督になるとは思わなかった」と茶目っ気たっぷりに苦笑い。

さらに「(いわば)白昼堂々、バトルスーツを来た人々が機関銃などを振り回す世界。自分はこのままイロモノの監督になっちゃうのかなって(笑)。でも思えば全然違う。やってみたら面白くてやめられなくなった感もある。根が好きだったのでしょう。自分の本質は仕事をしてみないとわからないかな。今は結構幸せ。つくづく異世界しか扱ってこなかった。こういう監督も珍しいのかなと思ったりしますけどね(笑)」と自身の誇りを明かした。 同番組は俳優の斎藤や女優の板谷らが映画について語る情報番組。押井監督放送回では同作や彼の気になるハリウッド俳優についてなどトークする。

『斎藤工×板谷由夏 映画工房』は、5月16日(20:45~)にWOWOWシネマにて無料放送。