相鉄グループは13日、2016年度の鉄道・自動車設備投資計画を発表した。鉄道事業(相模鉄道)89億円、自動車事業(相鉄バス)7億円、総額96億円の設備投資を行う。9000系リニューアル車両は今年度、新たに2編成を導入する予定とされた。

相鉄9000系リニューアル車両。2016年度は新たに2編成を導入予定

9000系リニューアル車両は、相鉄グループの「デザインブランドアッププロジェクト」(統一されたデザインコンセプトの下、鉄道車両・駅舎などをリニューアルする取組み)の一環で登場した。外装を「ヨコハマネイビーブルー」に変更し、座席のバケット化、車内案内表示の液晶画面化など改良されている。昨年度は1編成をリニューアルし、今年4月から営業運転を開始。今年度は9000系2編成のリニューアルを予定している。

「デザインブランドアッププロジェクト」のコンセプトに沿った駅舎のリニューアルも進められる。昨年度の平沼橋駅に続き、今年度は和田町駅・緑園都市駅・いずみ野駅でも内外装の改修などを行う予定。これら3駅のホームに行先案内表示装置(列車種別・発車時刻・乗換案内を表示)も設置される。いずみ野駅南口にエレベーターも新設する。

横浜駅では安全性強化を目的に、固定式ホーム柵からホームドアへの変更を進めており、昨年度から供用開始した3番線ホームに続き、今年度は1・2番線ホームにも設置。これにより、横浜駅の全ホームにホームドアが設置されることになる。星川駅~天王町駅間連続立体交差事業(横浜市の都市計画事業)も推進し、工事区間全域にわたって高架橋本体や星川駅・天王町駅部の工事を進める。完成は2018年度を予定している。

「デザインブランドアッププロジェクト」のコンセプトに沿った車両・駅舎のリニューアルを実施

行先案内表示装置の設置も進める

横浜駅3番線のホームドア。今年度は1・2番線にも設置

星川駅~天王町駅間連続立体交差事業も、2018年度の完成に向けて工事が進められる

車両に関して、8000系のVVVFインバータ装置とSIV補助電源装置を新装置に交換して故障を未然に防止するとともに、冷房装置の大容量化にも対応。消費電力が低く寿命が長いLEDの導入も進め、今年度は8000系・9000系の一部車両を改修する予定だという。

二俣川駅南口再開発事業に合わせ、同駅駅舎の上層増築と東西自由通路の延伸、コンコース階のリニューアルも実施する。2018年度末の完成予定で、より便利で快適な駅へと改良される。海老名駅では、鉄道駅総合改善事業(形成計画事業)として駅舎が建て替えられ、2019年度末に完成予定とされた。北口および南口2階への改札口を増設し、保育施設も整備される。

その他、自動車事業において大型ノンステップバス22台を導入し、さらなるバリアフリー化を推進してサービス向上に努めるとしている。