旧梅小路蒸気機関車館と一体化した施設として京都市の梅小路公園内に建設され、旧交通科学博物館の展示車両・収蔵物も移設した「日本最大級の鉄道博物館」京都鉄道博物館が29日、グランドオープンを迎える。前日の28日に開業記念式典が行われた。

京都鉄道博物館のグランドオープンを前に開業記念式典が行われた

開業記念式典は本館1階、JR西日本を代表する車両として展示された500系・581系・489系の前で行われ、JR西日本代表取締役社長の真鍋精志氏、京都鉄道博物館館長の三浦英之氏らが出席した。「2つの博物館がひとつになった京都鉄道博物館のコンセプトは『地域と歩む鉄道文化拠点』。地域の発展に寄与するとともに、『見る、さわる、体験する』を子供から大人まで楽しんでもらえる施設にしていきたい」と真鍋氏は挨拶した。

京都鉄道博物館の展示車両は蒸気機関車から新幹線まで計53両。体験型の展示も充実しており、「鉄道車両を下からのぞける展示や、実際の運転士も協力した運転シミュレータなど、さまざまな工夫もしています」と真鍋氏。本館3階のスカイテラスについても「東海道新幹線・東海道本線・山陰本線の列車が走る様子を、京都の風景とともに楽しめる場所になったと思います」と魅力を紹介し、「京都鉄道博物館が国際文化観光都市・京都にふさわしい施設となるよう努力していきたい」と述べた。

京都鉄道博物館の開業記念式典でテープカットも行われた。「ウメテツ」も登場

ゴールデンウィーク期間中の入口は旧二条駅舎とプロムナード側エントランスの2カ所

開業記念式典では、真鍋氏・三浦氏をはじめ、国土交通省近畿運輸局長の天谷直昭氏、京都市長の門川大作氏、英国国立鉄道博物館館長のポール・カークマン氏、ゲストの西村和彦さん、中条あやみさん、さらに京都鉄道博物館公式キャラクター「ウメテツ」も参加してのテープカットも行われ、同施設の開業を祝った。

最後に三浦氏も挨拶し、「『地域と歩む鉄道文化拠点』の実現に向け、地元の学校や商店街、地元企業とも連携しつつ、京都の皆さんに愛され親しまれる施設をめざします。来館される皆様に向けても、つねに感動やひらめき、新たな発見などを持ち帰ってもらえるような施設でありたいと思います」と述べた。グランドオープンを迎える4月29日はゴールデンウィーク初日でもあることから、「非常に多くの方々が来館されると思いますので、お客様の安全を第一に考え、運営にあたります」とも話していた。

京都鉄道博物館は4月29日9時にグランドオープン。ゴールデンウィーク期間中(4月29日から5月8日まで)は9時から18時30分まで営業(入館は17時まで)し、入口も2カ所用意(前売券を購入した場合は旧二条駅舎から、当日に入館券を購入する場合はプロムナード側エントランスから入館可能)するとのこと。通常は10時から17時30分までの営業で、休館日は毎週水曜日と年末年始(12月30・31日と1月1日)とされている。入館料金は一般1,200円、大学生・高校生1,000円、中学生・小学生500円、幼児(3歳以上)200円。

本館2階、鉄道ジオラマ・運転シミュレータ・企画展示室・キッズパークなど(4月1日の内覧会にて撮影)

本館3階、スカイテラスからの眺め(4月1日の内覧会にて撮影)

プロムナード・トワイライトプラザの展示車両など(4月1日の内覧会にて撮影)