三井住友アセットマネジメントはこのほど、「老後生活資金と退職金」に関する意識調査の結果を発表した。調査は3月11日~13日、全国の20代~50代の男女800名(男女各年代100名)、および退職金を受け取った60代男女400名(男女各200名)を対象に、インターネットで行われた。

現役世代8割が"老後生活に不安"アリ

「退職後の生活水準は、現状と比べるとどうなると思いますか」

調査によると、20代~50代の現役世代のうち「老後の生活に不安がある」という人は79.1%、「老後、安心して健康的な生活を過ごすことができない」と考えている人は72.1%にのおった。さらに、75.75%もの人が「退職後、生活水準が現在よりも下がる」と回答。特に50代男性においては9割近くが「下がる」と答えており、多くの人が老後生活に対してさまざまな不安を抱えていることが明らかとなった。

「老後に備えて現在のご自身でできる対策はなんだと思いますか」

退職後の生活水準が下がると答えた人に対し、公的保障で対策をするべきなのか、自助努力での準備を行うべきなのかを聞くと、約65%の人が自助努力での準備を行うべきと回答。また、自身で行うことができる対策はなにかを聞いたところ、4割超が「貯金・節約(41.47%)」と回答した一方で、「具体的な対策の方法がわからない(34.36%)」という人も少なくはなかった。

現役世代が想像する老後資金、さらに+400万

次に、20代~50代の現役世代に対して老後に不安を感じるものを尋ねた結果、「金銭的理由(77.9%)」が断トツの1位に。具体的な要因を選んでもらったところ、「老後資金の貯蓄」「年金の支給額」「現在の収入への不安」が上位に並んだ。

「退職後の生活資金として公的年金・退職金以外に自分で用意するべきだと思う資金」

そこで、仮に60歳で退職となる場合、その後の生活資金として公的年金・退職金以外に自分で用意するべきだと思う資金について聞いたところ、平均で「約2,900万円」となった。しかし、実際に退職した60代が必要と考える金額は「約3,300万円」という結果に。実際に老後を過ごす人と現役世代の老後資金についての認識には約400万円の差があり、現役世代の認識が甘いことが浮き彫りとなった。

ちなみに、実際に「老後資金の準備をしている」という現役世代は33.1%にとどまり、老後生活目前の50代でも半数以下(44.0%)だった。

老後資金の準備は、35歳から!

最後に、現在退職金を受給した60代がどのような生活を送っているのか探るため、「ご自身が受け取った退職金の額は十分だったと思いますか」と質問したところ、およそ8割が「十分ではない(50.25%)」「足りない(25.25%)」と回答した。

「老後の生活に向けて何歳から金銭面での準備を進めるべきか」

そこで、老後生活に向けて何歳から金銭面での準備を進めるべきなのか教えてもらったところ、「30代から(28.0%)」や「40代から(36.0%)」という声が多く、平均すると約35歳からの準備がおすすめ、という結果となった。