国土交通省は4月より、都心と羽田空港をつなぐ第3次(春季)舟運社会実験にあたり、有料乗船参加者の募集を開始。今次実験では、東京(秋葉原、水道橋)=羽田空港=横浜間でも社会実験を行う。

実験ルートのイメージ

舟運社会実験は、約90年前のインフラ「万世橋船着場」(秋葉原)の有効活用をきっかけにして、同船着場の拠点性に着目し、羽田空港までを結ぶ航路の設定を検討して実施したもの。観光や文化を運びながら移動できる新たな水上交通を目指しながら、舟運の活発化とともに地域や街全体がより元気づく相乗的効果も期待している。2015年9月の初回実験では約1,500人、2016年2月の第2次実験では約300人が参加した。

初回社会実験では秋葉原=羽田空港間で実施したが、今次実験では新たに東京都内=横浜までのルートを設定(約40km)する。また、公募へ応募した運航事業者が実験運航を担い、幹線ルート(東京=羽田空港=東京=横浜)と枝ルート(スカイツリー、五反田方面)を2本柱に全7航路を設定。長期間運航により、新たな舟運へのニーズの大きさと毎日運航への体制面や民間によるビジネスモデルとしての可否を検証する。

また、公募への応募者が実験運航とコラボしたカツサンド等、軽食の提供や各種クーポンを提供するなど、今次実験から地域の応援団が本格的に"おもてなし"に取り組む。

実験で使用する船舶のイメージ

今次実験では、5,6月乗船で7つのコースを設定(羽田空港=秋葉原間、横浜=羽田空港=水道橋間、秋葉原=日本橋間、秋葉原=隅田間、日本橋=水道橋間(1)、日本橋=水道橋間(2)、天王洲=目黒川間)。船舶は5種類(ルーク号、スカイ・ホープ、他聞丸、ドリーム号、新型Jet sailor号)の運用を予定している。各コースの申し込み期間や方法は国土交通省のホームページを参照。