男性更年期のセルフチェック

メンズヘルスクリニック東京はこのほど、「春に頻発する"うつ"の正体とは? 」について情報を公開した。

同クリニックによると、春の時期は「イライラする」「やる気がおきない」「気分が落ち込む」といった原因不明の不調を訴え、男性更年期外来へ来院する人が多いという。5月中旬より増え、6月にピークを迎えるとのこと。

男性更年期外来・主任担当医の辻村晃医師によると、春に原因不明の不調を訴え、男性更年期外来へ来院する初診患者は、転勤、転職、所属部署の異動など環境の変化から精神的なバランスを崩している人が多いという。不安やストレスを抱え、うつ症状が強い傾向もある。

再診患者の中には、転勤により悩みから解放され、症状が緩和する人もいれば、逆に環境の変化をきっかけに体調を崩す人もいる。いずれにしても、春は変化しやすい季節であるという。

原因不明の不調が出た場合、精神科を受診するケースが多いが、男性ホルモン値を低下させる抗うつ剤を処方されることもある。不調が男性ホルモン値の低下によって起きる「男性更年期」による場合は、逆効果になる場合もあるとのこと。そのため、不調が出たら、まずは男性更年期を疑い、血液検査で男性ホルモン値を計測することをすすめている。

同クリニックが挙げている「男性更年期のセルフチェック」は下記のとおり。3つ以上当てはまったら要注意とのこと。

・性欲が低下したと感じる
・身長が低くなった
・道を覚えられなくなった
・もの悲しい気分/怒りっぽくなった
・最近、仕事の能力が低下したと感じる

辻村医師は、原因不明の不調で来院する患者に対し、ストレスを減らすために、なるべく新しい環境には焦らず、徐々に順応していくようアドバイスするという。治療を行うことで、精神的に楽になる場合は、通院間隔を短めに設定して対応していくとのこと。

また、春の不調の予防策として5つの対策を紹介。男性ホルモン低下防止のために「睡眠をたっぷりとる」「飲酒を控える」こと、男性ホルモン増加のために「食事はタンパク質を多めに摂取する」「筋トレをする」ことが重要だという。また、ストレス耐性の低下・男性ホルモン低下防止のために「イヤな仕事は午前中に済ませる」ことも有効とのこと。