JR北海道はこのほど、修学旅行で北海道新幹線を利用してもらうための取組みについて発表した。JR北海道が設定する行程での利用に限って新幹線の運賃・特急料金を50%引きとするなど、北海道・東北地方にある中学校の利用増を図るという。

北海道新幹線H5系

JR北海道の調べによれば、北海道(札幌市内と胆振・渡島地域)の中学校の修学旅行は、青函連絡船時代には船、青函トンネル開通後は津軽海峡線で東北地方を訪ねる3泊4日が一般的だったという。しかし近年、航空機利用が解禁されたことにより、飛行機で首都圏を訪ねる2泊3日旅行が増加しつつある。一方、東北地方の中学校では、東北新幹線開業前は北海道を目的地とする場合が多かったものの、現在は東北新幹線で首都圏を訪ねる2泊3日の行程が一般的だという。

JR北海道はこうした傾向を踏まえ、北海道と東北で学校関係者を対象とした旅行説明会を開催。事前に座席割付ができることや搭乗手続きが不要であること、最寄りの駅からそのまま出発できることなど、鉄道利用のメリットをアピールする。あわせて新幹線開業による旅行日程の短縮効果(3泊から2泊へ)のPRにも努める。

北海道内での説明会では、目的地を首都圏から東北にシフトすることを主眼に置き、東北だからこそ学ぶことができる文化や歴史、震災学習といった教育効果の高さをアピールする。東北地方での説明会では、目的地を首都圏から北海道にシフトさせることを主眼に置き、新幹線の速達性と修学旅行用割引料金、宿泊料金の安さなどを打ち出し、「北海道は遠い・高い」とのイメージの払拭を図る。