Q.妊娠中に人にされて一番つらかったことを教えて下さい

妊娠中は、身体や心のバランスを保つのが何かと大変な時期。普段であればさほど気にならない言葉や態度であっても、妊娠中のデリケートな心や身体には「それ、けっこう堪えているんですけど! 」と感じてしまうことだってきっとあるはず。そこで今回は、妊娠・出産を経験したマイナビニュース会員127人に「妊娠中に人にされて一番つらかったこととその対処法」について聞いた。

Q.妊娠中に人にされて一番つらかったことを教えてください
1位「ない・特にない」46%
2位「太ったと指摘される」8%
3位「職場での配慮に関して」6%
3位「夫・家族の態度に関して」6%
3位「つわりのつらさが理解されなかった」6%
6位「電車・バスがつらい」5%

「妊娠中に人に言われて(されて)一番つらかったこと」は、「ない・特にない」が46%で最多となった。続いて「太ったと指摘される」が8%、「職場の人たちの態度に関して」「夫・家族の態度関して」「つわりのつらさへの無理解」がそれぞれ6%、6位の「電車・バスなどでのつらさ」は5%となっている。そのほかの少数回答として、「妊娠は病気ではないと言われた」「食べ物に対する指摘」「お腹が小さいこと」「動きづらさへの無配慮」などが挙がった。

Q.そのことに対してどのように対応したか教えてください
■「太ったと指摘される」
・「友人男性に、太ったと笑われた。笑ってごまかすしか……。思い出しても腹が立つ」(34歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「『旦那さんより大きいね』と言われた。大人の対応で笑って終わらせた」(51歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「『太りすぎじゃない? 』と。まあ、その通りなので、食事制限しました」(49歳女性/不動産/営業関連)

■「職場での配慮に関して」
・「妊活中の会社の先輩に、ちくちくと嫌みを言われ続けた。旦那に愚痴り、真剣に話を聞いてもらっていた」(27歳女性/食品/その他技術職)
・「『仕事辞めればいいのに』と同僚に陰で言われた。赤ちゃんに悪い影響になるから、気にしないことにした」(34歳女性/百貨店/販売・サービス関連)
・「つわりでつらい時期なのに、上司から『明日は絶対出社して来い』と言われ、したいけどできないのでとても苦しかった。大事な会議の前の日は、早く仕事を切り上げるようにした」(28歳女性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)

■「夫・家族の態度に関して」
・「妊娠中にも関わらずあまりいたわってくれない、気の利かない夫の態度。文句を言うとけんかになるだけなので、実家に帰る回数を増やすなどして、極力考えないようにした」(36歳女性/生命保険・損害保険/営業関連)
・「3人目の妊娠で、母親に『もういらないんじゃない』と。自分が『3人はつくった方がいいよって言ったでしょ』と」(60歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「夫がほかの女性とデートしていた。相手の女性を家に呼び出して、説教した」(39歳女性/その他/その他・専業主婦等)

■「つわりのつらさが理解されなかった」
・「つわりは病気じゃないと言われたが、私の場合はれっきとした病気だった。顔で笑って、心でパンチした」(33歳女性/化粧品・医薬品/営業関連)
・「つわりを理解してもらえず、甘えてるととられたときがつらかったです。そう言われても、本当につらくて何もできないので、自分にできることだけしていました」(54歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「『つわりは精神的なもの、気合で乗り切れ』と言われた。無視しました」(32歳女性/その他/その他・専業主婦等)

■「電車・バスがつらい」
・「満員電車でも席を譲ってくれない。ひたすら耐えた」(26歳女性/海運・鉄道・空輸・陸運/営業関連)
・「歩くのが遅かったのか、駅のホームで後ろから突き飛ばすようにぶつかられた。端を歩いたり、階段では手すりから手を離さなかったり、気をつけました」(39歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「バスで席を譲ってもらえず、重い荷物持っていた時。荷物を床に置いて空くのを待った」(64歳女性/その他/その他・専業主婦等)

■「その他」
・「『そんなに動いたら危ない』と言われた。『妊婦でも動かないとダメなんですよ』と言った」(37歳女性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
・「帝王切開が決まって初めての手術におびえていた時、『帝王切開は楽でいいよ』と見知らぬ男性に言われたこと。『お前うんだことないやろが』と怒りと同時にすごく落ち込んだ。大人として反論はせず。何も言わなかった」(31歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「『病気じゃないんだから』と言われた。『つわりを経験してから言え』と言い返した」(37歳女性/その他メーカー/事務・企画・経営関連)
・「『1人目女の子だから、2人目は男の子がいいね』と。余計なお世話。夫婦がどちらを望んでいるかなんて分からないわけだし、何より無事に生まれてくれれば性別にはこだわらない。『無事に生まれてくれればどちらでもうれしい』と言った」(28歳女性/その他/その他・専業主婦等)

総評

「妊娠中に人にされて一番つらかったこと」は、「ない・特にない」が46%と、半数近くを占めた。何かとしんどい妊娠期だが、周りの理解に支えられ、たくましく乗り切っている妊婦さんたちの姿が想像できる結果となっている。

2位の「太ったと指摘される」(8%)の対応方法では、「気にしない」「聞き流す」「笑ってごまかす」など、真剣には取り合わない、大人の対応が目立った。6%で同率3位の「職場の人たちの態度に関して」「夫・家族の態度に関して」「つわりのつらさへの無理解」では、いずれも周りの無理解に傷ついている現実がうかがえる。言い返す人もいるものの、「黙って耐える」人も多い。

6位となった「電車・バスなどでのつらさ」(5%)についても我慢している人が多いが、「マタニティマークを付けていても気付いてもらえず、通勤の電車に乗る時や降りる時に押される」など、大きな事故につながりかねない実態も浮き彫りとなっている。そのほか、「もう少し動いたら? 」「ちゃんと食べなさい」「そんなに動いたら危ない」など、おそらく悪気なく、本人のためを思って言っているであろう不用意な言葉が、知らずに妊婦を傷つけてしまっているケースも散見される。

体調面もメンタルも、なかなか普通の状態を保ちにくい妊娠期。少しでも安心し快適に過ごせるよう、周りの人たちのより一層の配慮やサポートを期待したい。

調査時期: 2016年2月24日~2016年4月4日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 127人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません