日立製作所は4月8日、ヒューマノイドロボット「EMIEW3」とリモートブレイン構成のロボットIT基盤を開発したと発表した。

EMIEW3は店舗や公共施設において、サポートを必要とする顧客の元に自ら移動し、接客・案内サービスを行うことを目的に開発したヒューマノイドロボット。遠隔で音声・画像・言語処理などを行う知能処理システムと多拠点に配置された複数ロボットを監視・制御する運用監視システムで構成したリモートブレイン構成のロボットIT基盤と連携し、サービスを行うことができる。

「EMIEW3」

EMIEW3は、ロボットIT基盤および開発者とオペレーターで構成するチームをひとつのパッケージとし、さまざまな場所や状況におけるロボットサービスの実証実験をユーザーとともに開始する。

ロボットサービスの実用化に向けた日立と顧客の「協創」イメージ図

今回日立が新たに開発したEMIEW3とロボットIT基盤は、「EMIEW2」で開発したさまざまな機能を継承しつつ、サポートを必要とする顧客を見つけて自ら接客行動を開始する機能、複数台のロボット間での情報共有やサービスの引継ぎを行う機能、転倒しても自ら起き上がる機能を追加し、接客・案内サービスをより効果的に行う仕様を実現している。

また、EMIEW2で開発した屋内サービスで実用的な身長90cm、重さ15kgの小型軽量ボディと人と協調して移動できる最大移動速度6km/h、15mmの段差乗り上げ機能を継承するとともに、新たに転倒からの起き上がり機能を搭載している。