NVIDIAは4月6日(現地時間)、PascalアーキテクチャをベースとするNVIDIA Tesla GPUアクセラレータがスイス国立スーパーコンピューティング・センター(CSCS)のスーパーコンピューター(スパコン)「Piz Daint」システムのアップグレードバージョンに採用されたと発表した。

Piz Daintは7.8PFlopsの計算性能(1秒間に7800兆回の数学的演算を行う)を有し、スパコンの性能ランキングの1つであるTop 500の最新リストでは7位にランクインしている。なお、名称はスイスアルプス山脈の山の名にちなんでいる。

CSCSは、PascalベースのGPUを4500機使用し、2016年後半に同システムのアップグレードを行うとしており、これによりスピードが2倍以上に向上すると予想されている。

Piz Daintはアップグレード後、世界最大の粒子加速器であるCERNの大型ハドロン衝突器のデータ分析に使用される予定。また、宇宙論、物性物理学、地震学、気候学などさまざまな領域でシミュレーションを大幅に高速化することが期待されている。