東京地区私立大学教職員組合連合(以下、東京私大教連)は4月6日、「2015年度 私立大学新入生の家計負担調査」の結果を発表した。それによると、1カ月当たりの平均仕送り額(6月以降)は前年度比1,800円減の8万6,700円となり、11年連続で過去最低を更新した。

「6月以降の仕送り額(月平均)」から「家賃」を除いた生活費の推移(出典:東京私大教連Webサイト)

1日当たりの生活費も過去最低を更新

仕送り額の減少は15年連続で、ピーク時の1994年度(12万4,900円)と比べて3万8,200円(30.6%)減っている。東京私大教連は「収入自体が全体的に下がっており、学費等の負担が限界にきていることから、仕送りに回す余裕がなくなっている」と分析。今後は学費の負担軽減を目指し、「私立大学への補助が減額されている状況を改正するため、署名活動を行っていく」と話している。

家賃の平均は同400円減の6万1,200円。平均仕送り額8万6,700円に占める家賃の割合は70.6%と、初めて7割を超え過去最高となった。

平均仕送り額から家賃を除いた1カ月当たりの生活費は同1,400円減の2万5,500円。1日当たりの生活費は同47円減の850円と過去最低を更新し、ピークだった1990年度(2,460円)の4割以下に減少した。

入学費用を「借り入れ」した家庭は同0.3ポイント増の17.9%。借入額の全体平均は同2万3,000円増の183万円と、過去最高を記録した。

調査対象は、2015年度に首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木)にある16の私大・短大に入学した新入生の保護者。調査期間は2015年5月~7月、有効回答は4,568件。