阪急電鉄は春の行楽シーズンに合わせ、2日から神戸線・宝塚線など各方面と嵐山駅を結ぶ臨時直通列車の運行を開始した。神戸線からの直通特急(高速神戸~嵐山間)には、神戸線ラッピング列車「爽風(kaze)」が使用された。

阪急神戸線ラッピング列車「爽風(kaze)」。直通特急として嵐山駅を発車

神戸線では昨年11月から、沿線の観光スポットのイラストを車体側面にラッピングした列車を運行。神戸市生まれのイラストレーター、わたせせいぞう氏がイラストを担当した。愛称募集も行われ、「わたせ氏が描き出した風景(イラスト)が、列車とともに駆け抜ける『爽やかな風』としてイメージされている点」が評価され、「爽風(kaze)」に決定。3月27日から新たな愛称で運行開始されている。

神戸線ラッピング列車「爽風(kaze)」のヘッドマークデザインはわたせ氏の描き下ろし。中間車の車体側面にも愛称とイラストもラッピングされた。神戸線では通常、7000系6両・8000系2両の8両編成での運行だが、京都線(京都本線・嵐山線)経由の直通特急は7000系のみ6両編成で運行。土休日の往路は高速神戸駅10時13分発・嵐山駅11時37分着、復路は嵐山駅17時17分発・高速神戸駅18時45分着で、往路の列車が嵐山駅に到着した後、復路の発車まで嵐山線普通にも運用された。

嵐山駅への臨時直通列車は他にも、宝塚駅(宝塚本線)・天下茶屋駅(大阪市営地下鉄堺筋線)からの直通特急、河原町駅・梅田駅(京都本線)からの快速特急を運行。嵐山線の各駅で桜が見頃を迎えたこともあり、観光客の他に鉄道ファンらの姿も目立った。

「爽風(kaze)」を使用した嵐山線普通も運行された

嵐山駅周辺の桜も見頃に

神戸線ラッピング列車「爽風(kaze)」の直通特急は4月10日まで毎日1往復運行される。平日は時刻が変更され、往路は高速神戸駅10時42分発・12時13分着、復路は嵐山駅16時14分発・高速神戸駅17時46分着に。ゴールデンウィーク期間も4月29日から5月5日まで、土休日に「爽風(kaze)」の直通特急が運行される予定となっている。