アステラス製薬は4月1日、産業技術総合研究所(産総研)と抗寄生原虫創薬に関する新たな共同研究契約を締結したと発表した。

同社は、「顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases:NTDs)」のなかでもとりわけ新薬が求められているトリパノソーマ科寄生原虫症の「リーシュマニア症」、「シャーガス病」、「アフリカ睡眠病」に関して、2012年から国内の5つの研究機関および国際NPOと創薬共同研究体制を構築し、新規治療薬の創出を目指してきた。

今回の共同研究では、対象をシャーガス病に絞り、従来の共同研究のもとで得られたシャーガス病の原因となる寄生原虫「クルーズトリパノソーマ」に対するゲノム編集技術やハイスループットクルーズトリパノソーマ活動度アッセイ技術などを活用し、新規治療薬の創出に向けた研究を行っていく。

具体的には、ゲノム編集技術により、クルーズトリパノソーマの生存に必須な遺伝子を短期間で正確に見出せるか検証することを目的としている。アステラス製薬は、主に検証に相応しい遺伝子を選択し、産総研はゲノム編集を担当。検証完了後には、産総研を中心に複数の研究機関が参画するさらに大きな枠組みの中で網羅的にゲノム編集を行い、シャーガス病の治療薬創出を目指す共同研究体制の構築も計画されており、そこへの参画も検討していく予定であるとしている。

なお、従来の共同研究は、目標とするプロファイルを満たす抗寄生原虫化合物の取得に至らなかったことなどから、契約期間の満了をもって終了している。