阪急宝塚線・神戸線ラッピング列車の愛称が決まり、3月27日から宝塚線ラッピング列車は「宝夢(YUME)」、神戸線ラッピング列車は「爽風(kaze)」として運行されている。ヘッドマークも製作され、車体側面に愛称を配したデザインも施された。

阪急宝塚線を走る1000系のラッピング列車「宝夢(YUME)」

ラッピング列車の愛称は宝塚線・神戸線それぞれ1,000件を超える応募の中から選ばれた。宝塚線ラッピング列車は1000系1編成(1003~1103の8両編成)を使用し、沿線の観光スポットとともに、宝塚線とゆかりの深い手塚治虫氏の作品に登場する人気キャラクターがデザインされている。手塚作品のキャラクターによって彩られたラッピングデザインであることから、「まさに『夢』のような列車であるという意味合いを感じさせる点」が評価され、「宝夢(YUME)」が愛称に採用されたという。

愛称導入にあたって製作されたヘッドマークは手塚プロダクションの監修によるもので、手塚氏と手塚作品のキャラクターたちが並び、「宝夢」のロゴは手塚氏のトレードマークともいえるベレー帽にちなんだデザインとなった。車体側面へのラッピングはこれまで1・3・6・8号車のみだったが、愛称導入とともに2・4・5・7両目に「宝夢」のロゴを配し、その周囲を手塚作品のキャラクターたちが囲むデザインとなっている。

車体側面に「宝夢」のロゴが。ヘッドマークも製作された

「宝夢(YUME)」のヘッドマークと中間車両のデザインイメージ

「爽風(kaze)」のヘッドマークと中間車両のデザインイメージ

神戸線ラッピング列車は7000系6両・8000系2両の8両編成。神戸市生まれのイラストレーター、わたせせいぞう氏が神戸線沿線の観光スポットを描いた。「爽風(kaze)」の愛称に関して、「わたせ氏が描き出した風景(イラスト)が、列車とともに駆け抜ける『爽やかな風』としてイメージされている点」が評価されたという。ヘッドマークはわたせ氏描き下ろしのデザインで、2・4・5・7両目に愛称がラッピングされている。

宝塚線ラッピング列車「宝夢(YUME)」・神戸線ラッピング列車「爽風(kaze)」はともに2017年11月末まで運行される予定。愛称決定に合わせ、ラッピング列車のデザインとなった宝塚線・神戸線の観光スポットを巡るスタンプラリーも8月31日まで実施される。

なお、春の行楽シーズンに合わせた臨時列車として、4月2~10日に「爽風(kaze)」が臨時の直通特急(6両編成)となり、高速神戸~嵐山間で1往復(土休日の往路は高速神戸駅10時13分発、復路は嵐山駅17時17分発、平日の往路は高速神戸駅10時42分発、復路は嵐山駅16時14分発)運行される。ゴールデンウィーク期間(4月29日から5月5日まで)の土休日にも、直通特急として高速神戸~嵐山間を走る予定だ。