米Microsoft CEOであるSatya Nadella(サティア ナデラ)氏は3月30日(現地時間)、開発者向け年次カンファレンス「Build 2016」において、すべての顧客やビジネス、産業のためにもパーソナルコンピューティングを推し進めることを発表した。

Nadella氏は、「私たちは自然な人間の言語と先進的な機械知能の力を組み合わせた最先端の先駆者です。マイクロソフトは、これを『Conversation as a Platform(会話プラットフォーム)』と名付け、Microsoft Azure、Office 365、Windowsプラットフォーム上に構築するだけでなく、その力を拡張し、すべての開発者を支援します」と述べている。

Microsoftは、「Cortana Intelligence Suite」(旧称 Cortana AnalyticsSuite)において、新たに搭載された機能をいくつか紹介している。自然なコミュニケーション方法で"見る"、"聞く"、"話す"、"理解する"を実現するAPIの集合体である「Microsoft Cognitive Services」。開発者がどの言語でプログラミングしても、テキストやSMS、Office 365、Webなど幅広いプラットフォームにおいて、ナチュラルな自然言語でのチャットが可能になるボット「Microsoft Bot Framework」と、最先端のインテリジェンスを披露している。

Windows&Devices担当エグゼクティブ バイスプレジデントであるTerry Myerson(テリー マイヤーソン)氏は、「Windows 10は、現在2億7000万を超えるアクティブなデバイス上で稼働しています。Windows 10 Anniversary Updateの提供を、ファンのみなさまと一緒に祝福したいと思います。今回の重要なアップデートによって、私たちがペンや画像、音声を使って自分の周囲と関わりを持つのと同じように、Windows 10デバイスと自然な形で触れ合えるようになります。全く新しいユニバーサルWindowsプラットフォームの機能と、どのプラットフォームからでもWindows 10にアプリを移行できる新たなツールを提供することで、Windowsがすべての開発者にとって最も生産性の高い開発環境になるよう尽力しています」と述べ、2016年の夏にWindows 10で初のメジャーアップデートとなるWindows 10 Anniversary Updateを発表した。

また、The Windows 10 Anniversary SDKのプレビュー版も発表しており、Windows Ink APIs、Windows Hello、CortanaAPIsなど、Windows 10 Anniversary Updateに備えた数千の新機能を含んでいる。開発者は、Anniversary SDKプレビューにアクセスすることで、新機能を試せるようになる。

同社では、"手書き"の機能が大幅に向上し、紙やペンのような使い勝手を目指すWindows Inkや、セキュリティ機能が根本から向上するWindows Hello、進化が進む同社の人工知能Cortanaを引き合いに出し、イノベーションを強調している。30年以上にわたり、Windowsはオープンなエコシステムとして、世界中のハードウェアやソフトウェアパートナーや開発者を喜んで受け入れてきたこと、ユニバーサルWindowsプラットフォームは、この歴史と今日の最も優れた新しいアプリケーションプラットフォームを融合させ、この取り組みをさらに拡げていくとしている。