北海道新幹線新青森~新函館北斗間が26日に開業し、新函館北斗駅にて開業式典・出発式が開催された。H5系を使用した東京行の一番列車「はやぶさ10号」は6時35分、駅長による出発合図とともに新函館北斗駅を発車した。

新函館北斗駅に東京行の一番列車「はやぶさ10号」が入線

北海道新幹線は新函館北斗駅発着の定期列車13往復26本を運行。このうち、東京~新函館北斗間を結ぶ直通列車「はやぶさ」は10往復20本。仙台~新函館北斗間「はやぶさ」も1往復設定される。残る2往復は盛岡~新函館北斗間・新青森~新函館北斗間で各1往復設定され、どちらも列車名は「はやて」となる。

開業式典では、JR北海道代表取締役社長の島田修氏が登壇。「多くの方々の熱意により、北海道新幹線として一番列車が走り出そうとしています。関わった多くの方々への感謝を胸に、北海道における新幹線時代のスタートをきりたいと思います。開業はゴールではなくスタート。さまざまな形で成果・効果を実感していただけるよう、安全運転に努めていきたい」と挨拶した。

「はやぶさ10号」はH5系を使用。「東京」の行先表示も

駅長の出発合図とともに「はやぶさ10号」が発車。東京駅へ向かった(写真2枚ともJR北海道提供)

国土交通大臣、石井啓一氏も祝辞を述べ、「1973年に北海道新幹線整備計画が決定されて以来、40年以上にわたる紆余曲折を経て、本日長年の悲願が達成され、東京から北の大地まで新幹線がつながります。地元の皆様の熱意と、真剣な取組みに深く敬意を表し、心よりお祝い申し上げます。国交省としても、札幌延伸を着実に進めていきたい」と語った。

新函館北斗発東京行の一番列車「はやぶさ10号」の指定席は運行1カ月前の2月26日に発売され、25秒で完売したことでも話題となった。開業初日は夜明け前から新函館北斗駅に新幹線利用者と見物客の長い行列ができ、一様に心躍る表情で駅の開場を待っていた。「はやぶさ10号」が定刻通りに新函館北斗駅を発車した後も、新幹線と新駅をひと目見ようという市民らで、駅はにぎわいを見せていた。

開業当日の新函館北斗駅。早朝から利用者・見学者が多数訪れていた