トヨタ自動車は2016年ニューヨーク国際オートショーにて、フルモデルチェンジを予定している「プリウス PHV」を発表した。米国における車名は「プリウス プライム」、日本・欧州では新型「プリウス PHV」として、2016年秋の導入を予定している。

トヨタ新型「プリウス PHV」(米国仕様車、米国車名「プリウス プライム」)

新型「プリウス PHV」の外観は「ICONIC Human-tech」をデザインコンセプトに、ひと目で「プリウス」シリーズとわかるトライアングルシルエットとした。4代目「プリウス」をベースとしながらも、より先進的でエモーショナルな造形をめざし、フロントとリヤにオリジナルデザインを採用している。ヘッドランプは薄く小型にデザインした4眼のLEDプロジェクターで、先進感を表現。リヤオーバーハングを「プリウス」より80mm延長することで、より伸びやかなサイドシルエットを創出している。

トヨタ初となるCFRP(炭素繊維強化樹脂)製バックドアにより、軽量化とガラスエリア拡大による良好な後方視認性も実現した。新形状ガラス「ダブルバブルバックドアウインドウ」を採用することで、個性ある造形としながら空力性能にも貢献している。

リチウムイオン電池の小型軽量化・高容量化により、従来型を大幅に上回るEV走行距離60km以上を達成。ハイブリッド燃料消費率も37km/リットルを達成したという(数値はともに開発目標数値、JC08モード)。これまで発電機としてのみ使用されたモーターを走行用にも利用できるデュアルモータードライブシステムを搭載し、従来の走行用モーターと合わせて2つのモーターで走行することも可能に。EVモード走行時の力強い走りを実現し、日常使用時のモーター走行領域も拡大された。

装備においても、高い暖房性能を備えたガスインジェクション機能付ヒートポンプオートエアコン、フルHD11.6インチ大型ディスプレイを備えたナビゲーションシステムなど、運転中の快適性・利便性を追求した。日本仕様車では、家庭用電源からの充電に加え、充電ステーションでの急速充電にも対応するほか、車両天井の太陽光パネルで発電した電気を駆動用バッテリーに充電するソーラー充電システムも搭載するとのことだ。

今回の「プリウス PHV」(米国車名「プリウス プライム」)のフルモデルチェンジにより、EV走行距離の大幅拡大や先進的なデザインの採用など、電気を活用した新しいカーライフスタイルを提案できるクルマに。PHV(プラグインハイブリッド車)がハイブリッド車に次ぐ次世代環境車の柱となり、広く普及することをめざす。