公益財団法人 日本生産性本部の「職業のあり方研究会」は3月23日、2016年度の新入社員の特徴を発表した。

同研究会によると、2016年度新入社員の特徴は「ドローン型」。「強い風(就職活動日程や経済状況などのめまぐるしい変化)にあおられたが、なんとか自律飛行を保ち、目標地点に着地(希望の内定を確保)できた者が多かった」とのこと。

また、「今後の普及や定着を考えると、さらなる技術革新(本人のスキルアップ)が必要」「使用者(上司や先輩)の操縦ミスや使用法の誤りによって、機体を傷つけてしまう、紛失(早期離職)の恐れもある」「多くのものは充電式なので、長時間の酷使には耐えられない。夜間飛行の禁止や目視できる範囲で操縦しなければならないルールもあるため、当然のことながらルールを守った運用や一定の技量(ワークライフバランスへの配慮や適性の見極め)も要求される」とも解説されている。

2016年入社組の就職活動の特徴

今年も新卒の採用に積極的な企業が目立ち、「大学等卒業予定者の就職内定状況調査」(2015年12月1日時点、厚生労働省・文部科学省)では内定率が昨年の80.3%とほぼ同等の80.4%だった。「リーマンショック前の水準に近づいており、いわゆる第二次就職氷河期はほぼ終息したと考えられる」と同研究会。

今年度は就職活動のスケジュールが変更(3月情報解禁、8月選考開始)になったが、ルールが守られないケースも多数見られ、企業と学生の双方に混乱を招いたという。早期に内定を出し、就職活動を終了するよう求める「オワハラ(就職活動終われハラスメント)」などという現象もあった。

これまでの新入社員のタイプは?

ちなみにこれまで発表された新入社員のタイプは、変化に対応できる柔軟性を持つ「消せるボールペン型」(2015年度)、何事も安全運転の「自動ブレーキ型」(2014年度)、能力を発揮させるには環境整備が必要な「ロボット掃除機型」(2013年度)、未知数だが先輩の胸を借りるなどすれば育つ「奇跡の一本松型」(2012年度)、長い目で見れば期待した成果をあげられる「はやぶさ型」(2011年度)、IT活用には長けているが人との直接的な対話がなくなるのが心配な「ETC型」(2010年度)など。

過去新入社員のタイプ一覧

さらにさかのぼると、「エコバック型」「カーリング型」「デイトレーダー型」「ブログ型」「ネットオークション型」「カメラ付ケータイ型」「ボディピロー(抱き付き枕)型」「キシリトールガム型」「栄養補助食品型」「形態安定シャツ型」「再生紙型」「ボディシャンプー型」「床暖房型」「四コママンガ型」「浄水器型」「もつ鍋型」「バーコード型」「お仕立券付ワイシャツ型」「タイヤチェーン型」「液晶テレビ型」「養殖ハマチ型」「テレフォンカード型」「日替わり定食型」「使い捨てカイロ型」「コピー食品型」「麻雀牌型」「瞬間湯沸かし器型」「漢方薬型」「コインロッカー型」「お子様ランチ型」「カラオケ型」「人工芝型」「たいやきクン型」「カモメのジョナサン型」「ムーミン型」「パンダ型」があった。

同研究会は、若年者の就労支援、教育の専門家などで構成され、多くの企業・学校などの就職・採用関係者の協力を得ながら、その年の新卒入社者の特徴や就職・採用環境の動向などについて調査研究を行っているという。

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