日立化成は3月22日、アイルランドのオファリー州において、再生可能エネルギー用ハイブリッド蓄電システム向けに鉛蓄電池「LL1500-WS」を納入したと発表した。蓄電池の設置はすでに完了しており、3月14日より、ハイブリッド蓄電システムとその他の機器から構成される系統安定化システムを電力系統に接続させる実証試験が開始されている。

日立化成は今回、アイルランドで電力系統関連ビジネスを展開しているSchwungrad Energieとアイルランドのリムリック大学が共同開発した系統安定化システムの中でハイブリッド蓄電システムを構成する鉛蓄電池を納入した。同ハイブリッド蓄電システムは、日立化成製の鉛蓄電池「LL1500-WS(総容量576kWh)」と米Beacon Power製のフライホイールを組み合わせたもの。

「LL1500-WS」は、日立化成の従来型鉛蓄電池「LL1500-W」の1.5倍の高率充放電性能を有し、1MWで1時間放電するシステムの場合、従来に比べ蓄電池の容量は12%、設置スペースは約16%、質量は約15%の低減を図っているという。また日立化成は、同製品の期待寿命が17年であることから、長期の使用が想定される再生可能エネルギー用途に最適であるとしている。

ハイブリッド蓄電システムに採用された日立化成製鉛蓄電池「LL1500-WS」