ソニー生命保険は3月17日、「女性の活躍に関する調査2016」の結果を発表した。調査は2月5日~6日、全国の20歳~69歳の女性1,000名を対象にインターネットで行われた。

日本では女性がイキイキと活躍している?

「日本では女性がどの程度"イキイキ"と活躍していると思うか」

日本では女性がどの程度"イキイキ"と活躍していると思うか、家庭や職場などの場面ごとに聞いたところ、イキイキと活躍していると思う人の割合(「非常に」と「やや」の合計)は、「家庭」(42.6%)、「職場」(37.2%)、「地域社会」(33.4%)、「ネットコミュニティ」(35.2%)となった。いずれの場面においても活躍を実感している女性が、活躍の実感がない女性を上まわっている。

毎日の家事や地域での貢献を時給に換算するといくらになると思うか聞いたところ、平均額は、「(未就学児の)育児・世話」では1,315円、「(小学生以上の子どもの)育児・世話」では1,109円となり、「食事の準備・後片付け」は997円、「掃除・洗濯」は883円、「お買い物」は804円、「地域社会での貢献」は803円となった。

「毎日の家事や地域での貢献を時給に換算するといくらになると思うか」

経年で平均額をみると、育児・世話は上昇傾向が続いており、特に、「(小学生以上の子どもの)育児・世話」では2013年997円→2015年1,069円→2016年1,109円と、昨年から40円上昇した。

有職女性46.6%「現在の生活に満足している」

有職女性(460名)に、生活や仕事に関する内容を提示し、そう思うか、思わないか聞いたところ、「現在の生活に満足している」(「非常にそう思う」と「ややそう思う」の合計、以下同様)は46.6%。仕事に関する内容では、「女性が社会で働くには、不利な点が多い」が69.7%だった。

「生活や仕事に関する内容について、そう思うか、思わないか」(有職女性)

またキャリアに関する内容をみると、「今後(も)、バリバリとキャリアを積んでいきたい」は33.7%、「管理職への打診があれば、受けてみたい」は18.7%だった。「本当は専業主婦になりたい」は31.0%となった。

専業主婦願望がある有職女性(143名)に、専業主婦になりたいと思う理由を聞いたところ、「仕事の人間関係で悩みたくないから」が32.2%で最も多く、「自分は専業主婦が向いていると思うから」と「一人の時間を確保したいから」が30.8%で続いた。

「働く女性が専業主婦になりたいと思う理由」

ワーキングマザー(子どもがいる有職女性、66名)についてみると、「一人の時間を確保したいから」が34.8%で最多に。また、「家事にもっと注力したいから」(28.8%)や「子育てにもっと注力したいから」(22.7%)も上位となった。

専業主婦59.4%「現在の生活に満足している」

専業主婦(414名)に、生活や仕事に関する内容を提示し、そう思うか、思わないか聞いたところ、「現在の生活に満足している」は59.4%。働く女性にも同じ質問をしたところ46.6%だったため、働く女性より専業主婦のほうが満足している女性の割合が高い結果となった。

「生活や仕事に関する内容について、そう思うか、思わないか」(専業主婦)

また専業主婦の苦労や心配について聞いたところ、「専業主婦は苦労が多いと思う」は50.2%、「老後の生活が心配だ」は78.5%だった。

専業主婦の就業願望についてみると、「本当は外に働きに行きたい」は36.5%に。しかし、「子育て後の再就職は厳しい」は76.8%だった。

外に働きに行きたいと思っている専業主婦(151名)に、外に働きに行きたいと思う理由を聞いたところ、「自分で使うお金は自分で稼ぎたいから」が最も多く57.6%、次いで、「社会とのつながりが欲しいから」(49.7%)、「生活にハリが欲しいから」(44.4%)、「自分は働いているほうが向いていると思うから」(37.7%)、「夫の収入だけでは生活が苦しいから」(37.1%)が続いた。

「専業主婦が外に働きに行きたいと思う理由」

「女性の活躍促進は進んでいる」は35.9%

全回答者に、女性の活躍に関する意見を提示し、そう思うか、思わないか聞いたところ、「女性の活躍促進は進んでいる」は35.9%に。他方、「『2020年までに企業の課長相当職における女性の比率を15%にする』との政府目標は達成できる」は17.6%、「今年4月から施行される女性活躍推進法は期待が持てる」は18.1%にとどまった。

「女性の活躍に関する意見について、そう思うか、思わないか」

仕事において女性が活躍するために、職場の改革や子育て・介護のサポート・分担について、どの程度必要だと思うか聞いたところ、「職場男性の女性の活躍に対する意識改革」(76.8%)、「職場の長時間労働の是正」(73.7%)、「女性リーダーに対する偏見の解消」(72.2%)となった。

「仕事において女性が活躍するためには、どの程度必要だと思うか」

また、子育て・介護のサポート・分担についてみると、必要だと思う女性の割合は、「保育や介護支援の公的サービスの充実」(83.4%)、「夫の子育て・介護・家事の分担比率の上昇」(76.4%)が高く、特に子どもがいる女性(それぞれ84.7%、80.6%)で高くなった。

「仕事において女性が活躍するためには、どの程度必要だと思うか」

有職女性(460名)に、自身の勤務先で、女性の活躍支援のために行われていることを聞いたところ、「子どもの年齢に応じた短時間勤務制度の導入」が最も多く16.1%、次いで、「長時間労働の是正」(15.2%)、「女性採用比率の増加」(14.1%)が続いた。

また、多くの女性が女性の活躍のために必要だと感じていた子育て・介護のサポート・分担についてみると、「子育て関連の費用補助」(8.7%)、「事業所内託児所の設置」(6.3%)、「男性社員の育児参加への意識啓発」(5.2%)となった。

「勤務先で女性の活躍支援のために行われていること」

「活躍している女性」として思い浮かぶ有名人は?

「活躍している女性」として思い浮かぶ有名人を聞くと、スポーツ分野は1位「浅田真央さん」、2位「吉田沙保里さん」、3位「澤穂希さん」、4位「高梨沙羅さん」、5位「クルム伊達公子さん」、政治分野は1位「野田聖子さん」「蓮舫さん」、3位「稲田朋美さん」、経済分野は1位アパホテル社長「元谷芙美子さん」、2位大塚家具社長「大塚久美子さん」、3位芸能事務所タイタン社長「太田光代さん」と、女性社長が上位を占めた。

「活躍している女性」として思い浮かぶ有名人

芸能分野についてみると、1位「吉永小百合さん」、2位「黒柳徹子さん」、3位「綾瀬はるかさん」、4位「天海祐希さん」と「篠原涼子さん」となった。