女優の菊川怜が、4月15日(21:00~22:52)に放送されるフジテレビ系スペシャルドラマ『松本清張スペシャル 一年半待て』で主演を務めることが15日、明らかになった。

『松本清張スペシャル 一年半待て』に出演する石田ひかり(左)と菊川怜

この作品は、1957年に発表されてから、これまで10回以上ドラマ化されてきたもので、菊川演じる弁護士・高森滝子が、DV被害から息子を守るために夫を殺害したという須村さと子(石田ひかり)の弁護を引き受け、執行猶予付き判決を勝ち取る。滝子は世間から注目され、政界進出の話も出てきたが、その後おぞましい悲劇が始まるというストーリーだ。

松本清張作品に出演するのは5回目となる菊川は「今回はちょっと大人のいろいろな善悪を織り込まれているような部分が、今までとは違って非常に難しい」と印象を語る。これまでは、けなげなタイプの女性を演じることが多かったが、今回は「自分に自信があってプライドも高く、挫折などとは無縁の役」だという。

初共演の石田とは意見を交わしながら撮影に望んだそうで「滝子とさとこの関係性がストーリーが進むにつれて少しずつ変化していく部分を、2人でうまく表現できたと思っています」と自信を示し、「人間の本質的な部分をえぐり出し、ウソがないからこそストーリーに引き込まれると思います」と見どころを語った。

脚本は、『けものみち』『波の塔』といった清張作品を手がけてきたジェームス三木が執筆しており、編成企画のフジテレビ羽鳥健一氏は「現状を踏まえた人間の業、女性の業を巧みに描いていただきました」と話している。

このほか、さと子の夫・要吉役で渋川清彦、息子・タカシ役で鴇田蒼太郎、要吉の浮気相手・脇田静代役で雛形あきこ、滝子の上司の法律事務所所長・栗原英彦役で寺田農が出演。さらに、戸次重幸、前川泰之、ふせえり、松澤一之、近江谷太朗、春海四方、寺田農、ジュディ・オングというキャストが脇を固める。

なお、フジテレビでは、前週の4月8日(21:00~23:22)に、米倉涼子主演の『松本清張スペシャル かげろう絵図』を放送し、2週連続で松本清張原作ドラマを編成する。