JR東日本の新型通勤電車E235系(量産先行車)が7日、山手線での営業運転に復帰した。デビュー当日に発生した車両トラブルで運転を見合わせていたが、年末から試運転を重ね、この日が約3カ月ぶりの営業運転。山手線外回りの電車で運用された。

営業運転に復帰し、山手線外回りの電車に使用されるE235系

E235系はこの日、15時すぎから営業運転に入ったとのこと。夕方以降のラッシュ時間帯も運行され、その間の山手線は「平常運転」を維持。渋谷~新宿間をはじめ、多くの通勤利用者で混雑する区間もあったが、E235系は大きなトラブルに見舞われることなく運行された。

車内広告はデジタルサイネージ(「トレインチャンネル」「まど上チャンネル」「サイドチャンネル」)・中吊り広告ともに「JR SKI SKI」で統一され、テレビCMやメイキング映像に加え、「まど上チャンネル」3面を使った映像も流れた。通勤利用者も新型車両に興味を示し、車内の設備やデジタルサイネージの映像などを興味深く眺めている様子だった。E235系の今後の運用に関して、3月8・9日の営業運転は行わず、3月10日以降も当面、1日5周前後の限定的な運用となる予定と報じられている。

E235系による山手線外回りの電車が新大久保駅に到着

E235系は「これまでの技術開発成果を取り入れた次世代の新型通勤電車」として、11両編成の量産先行車(うち10両新造、1両改造)が製作された。昨年11月30日、山手線での営業運転を開始したが、デビュー当日から車両トラブルが相次ぎ、運転中止に。同車両は新たな列車情報管理装置「INTEROS」を導入しており、不具合の原因とみられるソフトウェアを改修した上で、営業運転復帰に向けて試運転が行われたという。