映画『幸せをつかむ歌』(3月5日公開)でロックミュージシャンの役を務める女優のメリル・ストリープが撮影の裏側を語るインタビュー映像が、このほど公開された。

映画『幸せをつかむ歌』でロックミュージシャンのリッキーを演じているメリル・ストリープ

メリルが演じるのは、ミュージシャンになるために家族を捨てロサンゼルスの小さなバーのハウスバンドのヴォーカル&ギター兼リーダーとして常連客を盛り上げる日々を送る主人公・リッキー。ある日、娘のジュリーが夫と離婚したと知らされたリッキーは、数年ぶりに帰郷を果たし、内からよみがえる母親としての思いに向き合っていく。メリルの実娘メイミー・ガマーがジュリー役を演じ、親子役で共演を果たす。

そんなリッキーを演じる難しさについて、映像内でメリルは「リラックスして演じられた」と明言。その理由を「ありのままの飾らない女性だから、偽りなく演じられた。他人の目などまるで気にしてないの。今を生きる女性ね」とキャラクター性を分析しながら打ち明ける。

今回が初挑戦となったギター演奏は、事前に6週間アコースティックギターをみっちり習ったそうで、「初心者だったから習うのが楽しかったわ。弾き始めると全身でリズムを感じるからよ。すっかりギターの魅力のとりこになった」と満足気な表情を浮かべながら、右手でコードも披露。そのギターを持ってのバンド演奏については「失敗を恐れなければバンドで演奏できる。バレたら怒られるけど、幸いほとんどメンバーは自分の音しか聞こえていない。間違っても平気よ」と大笑いしながら語る。

さらに、本作の魅力を「人の内側からあふれ出るエネルギーが感じられる」と表現。続けて、「リアルで複雑で突拍子もない感情を描いているけど、それを笑いとばせる映画」とも話し、「革新的な映画ではないかもしれないけど、ロックの魂にあふれた誰もが楽しめる映画なの」と説明する。そして、メガホンを取ったジョナサン・デミ監督を「音楽を愛している監督」と称賛。「(カナダ出身の伝説的ロックアーティスト)ニール・ヤングが歌っているところに私を招待してくれたこともあった」と振り返りながら、「ただ聞くだけでなく、音楽をどう捉えているかが分かった。すばらしい感性の持ち主よ」とたたえている。