Samsung Electronicsは3月3日、最大15.36TBのエンタープライズ向け2.5インチSSD「PM1633a」の出荷開始を発表した。15.36TB以外のラインナップは、7.68TB、3.84TB、1.92TB、960GB、480GB(今年後半に出荷)となっている。

PM1633aは、Samsungが昨年8月に2015 Flash Memory Summitで発表した256G-bitのV-NANDチップを搭載している。同社は第3世代のV-NANDテクノロジーでメモリーセルの積層数を48層に増やし、256G-bitの大容量を実現した。256G-bitのダイを16層重ねると512GBパッケージになり、15.36TBのPM1633aは32個のNANDフラッシュ・パッケージを備える。PM1633aを発表した当時、同社は15TB超のSSDについては「未定」としていたが、製品化に踏み切った背景についてSamsungのJung-bae Lee氏は「エンタープライズ向けストレージシステムをけん引するメーカーからの超大容量SAS (Serial Attached SCSI) SSDに対するニーズが増大しており、その要求を満たすために我々は最大限の努力を行う」と述べている。

Samsungによると、16GBのDRAMを搭載し、12G-bit/sのSASインターフェイスのPM1633a SSDは、ランダム性能がリード最大200,000 IOPS、ライト最大32,000 IOPSだ。これはSASタイプのハードディスクのおよそ1,000倍のパフォーマンスになる。シーケンシャルではリードおよびライトが最大1,200MB/sとなっており、同社は「標準的なSATA SSDの倍以上」とアピールしている。また、15.36TB PM1633aドライブは1DWPD (Drive Writes Per Day)をサポートしている。つまり、1日に1回、15.36TBの全容量を書き換えられる耐久性能を備える。