東京都・日比谷の千代田区立日比谷図書文化館は、絵本やドレスなどから、アメリカに渡ったシンデレラの世界を紹介する特別展「-かわたまさなおコレクション- シンデレラの世界展 ~アメリカに渡ったシンデレラ・ストーリー~」を開催する。会期は4月23日~6月22日(5月16日、6月20日休館)。観覧時間は10:00~20:00(土曜は19:00まで、日祝は17:00まで)。一般300円、大学・高校生200円、千代田区民・中学生以下無料。

McLoughlin Bros.社版「シンデレラ」(1897年)

McLoughlin Bros.社版「シンデレラ」(1876年)

Brown, Taggard & Chase社版「シンデレラ」(1858年)の再現ドレス

同展は、19世紀から20世紀中頃にかけてアメリカで出版された貴重なシンデレラの絵本や、印刷物を展示し、アメリカに渡ったシンデレラの世界を紹介するもの。シンデレラの物語は世界各地に様々なバージョンがあり、17世紀フランスの作家シャルル・ペローや19世紀ドイツの民話研究家グリム兄弟のバージョンを介してヨーロッパ中に広まり、その後、アメリカに渡ったという。シンデレラは、「夢に向かって着実に努力を続ければ、誰もが必ず成功できる」というアメリカン・ドリームを体現する物語としてアメリカで人気を博し、数多くの絵本が出版された。現在では、ディズニーのシンデレラがよく知られているものの、歴史をさかのぼると、シンデレラにも様々なストーリーがあることがわかる。

同展は、アンティーク絵本のコレクターである川田雅直氏(アトランスチャーチ代表)の全面的な協力により開催され、しかけ絵本、豆本、リネン・ブックなど面白いつくりの絵本も紹介される。また、いくつかの絵本については、動画等で全ページを見ることができるようになっている。さらに、100年前の絵本に描かれたシンデレラのドレスや服の再現、ガラス乾板に焼き付けられた物語の再現動画、シンデレラ関連グッズなど合わせて、貴重なコレクション約150点が同時に展示されるということだ。

また、関連イベントとして、ワークショップ「お花でシンデレラのドレスを作ろう」が5月19日13:00~14:30、レクチャー&トーク・セッション「シンデレラと出版文化」が6月4日14:00~15:30に開催される。いずれも参加費は500円、事前申込制。申込方法など詳細は同展Webページにて。

そのほか、絵本コレクターの川田雅直氏によるギャラリートークが開催される。開催日時は4月30日14:00~14:30。申込不要、参加費は無料だが、同展の当日利用券が必要となる。