トッティとスパレッティ監督の対立…激論を呼んだ“破局”問題の行方とは

  [2016/02/25]

パレルモ戦で招集外となったトッティ。試合会場に姿を現した [写真]=Getty Images

 ローマのキャプテンで39歳のベテラン、フランチェスコ・トッティとルチアーノ・スパレッティ監督との“破局”問題が話題となった。

 21日のパレルモ戦当日の練習で、スパレッティ監督から帰宅を言い渡されたトッティは、試合会場であるスタディオ・オリンピコに姿を見せ、サポーターからの大声援を受けた。メンバー紹介のアナウンスでは、同監督の名前が呼ばれると大ブーイング。一方、試合中は「フランチェスコ、俺らはみんな味方だぜ」、「トッティ、トッティ、ゴール!」などのコールで沸いた。背番号10のユニフォームを大きく掲げる人々や「トッティには触れさせない」という横断幕を持ってアピールする人など、トッティ激励ムードの熱気でムンムンだった。

 それもそのはず、今やセリエAの選手でバンディエラ(イタリア語で旗の意味、チームのシンボル)といわれるのはトッティしかいない。1993年のデビューから23年間ローマ一筋で、2000-01シーズンにはスクデットを獲得した。ローマで最多得点と最多出場記録、セリエAでも史上最多得点記録2位、最多出場記録3位とともに記録を更新中である。それだけに本人のローマに対する想いと、クラブに貢献したという自尊心は高い。ローマニスタたちがトッティのプレーを神話化し、熱狂的に支持する理由がそこにある。だが、クラブはスパレッティ監督を全面的に支持しているようだ。1月の監督就任以来、セリエAで5勝1敗1分とチームを立て直すことに成功し、3位獲得もあり得る。同監督は以前、ローマを率いていた2005〜09年にもコッパ・イタリアで優勝2回の実績がある。

 スポーツ選手なら誰もが引退について悩むだろう。往年の名選手サンドロ・マッツォーラ氏は、「トッティは今でも15、20分だけのプレーで試合を変えることのできる選手。全面的にトッティを支持する」とコメント。クリスティアン・ヴィエリ氏も「コンディションは良い。彼が(引退するかどうか)決めること」と言う。恩師カルロ・マッツォーネ氏も、「スパレッティは考え直さなければならない。トッティはバンディエラだ。彼がリスペクトされてきた理由がわかっているのか」と批判した。元チームメイトで、現在サッスォーロを指揮するエウゼビオ・ディ・フランチェスコ監督は、「彼はローマに全てを与えてきた。こんな状態で引退するとなれば、残念で仕方がない」と思いやった。同じく元チームメイトで、現在はサンプドリアを率いるヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は、「サンプドリアに来いよ。歓迎するし、最大のリスペクトを持って迎える」とラブ・コールを送った。

 しかし、ジャンルカ・ヴィアリ氏は「1年前に引退しておくべきだった」と手厳しい。元ラツィオのパオロ・ディ・カーニオ氏も「ピッチで長くプレーできなくなったと気づくべきだった」と、トッティの引退時の見極め方について疑問を投げかけた。

 トッティは3月にジェームズ・パロッタ会長と会談する予定だったが、どうやら前倒しになりそうだ。一部では、会長とクラブがトッティを切る結論を出した時、トッティはMLS(メジャーリーグ・サッカー)もしくは中国のクラブに移籍するのではないか、という噂も出てきている。もはや引退が近いヨーロッパの選手たちの定番ルートとなりつつある、ヨーロッパからアメリカか中国へ――。トッティもその道をたどることになってしまうのだろうか。

文=赤星敬子


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