セイコーエプソンは2月23日、スマートグラス「MOVERIO(モベリオ)」の第3世代プラットフォーム「BT-300」を開発したと発表した。

BT-300は、同シリーズとして初めて、光学エンジンに高輝度、高コントラストが特徴の独自開発による0.43型シリコンOLED(有機EL)ディスプレイを採用。これにより、従来品のコントラストでは難しかったスクリーン感を意識させない映像表現を実現したとする。

この有機ELディスプレイの解像度はHD(1280×720画素)、コントラストは100000:1以上を実現。スマートグラスとしては、CPUにIntel Atom 5(1.44GHz、4コア)、OSにAndroid 5.1、5Mピクセルカメラを採用しているほか、GPS、地磁気、加速度、ジャイロの各センサを搭載。無線規格としては、Bluetooth Smart Readyのほか、無線LANとして802.11a/b/g/n/ac(5GHz)に対応している。

また、有機ELディスプレイをスマートグラス専用に開発したことで、光学レンズの小型化や軽量化を実現。ヘッドセット部の重量を、前モデル比で約20%削減することに成功したという。

なお、製品としては2016年秋ころをめどに商品化する予定。また、前モデルと同様に、開発者向けにアプリ開発に必要なSDK(Software Development Kit)を入手できる「MOVERIO Developer Site」が提供されるほか、ユーザー向けにアプリを提供する専用ダウンロードサイト「MOVERIO Apps Market」も用意される予定だという。

エプソンのスマートグラス「MOVERIO」の第3世代品となる「BT-300」

視野のイメージ。従来のようにスクリーンを用いることなく、映像・情報のみを表示することが可能