実践する3社が語る、画像・動画・VRを用いたコンテンツマーケティング最前線

 

ここ数年、動画を中心とするコンテンツマーケティングが盛り上がりを見せている。「ネットにおいて記事は読むものではない。“記事は見るもの”だ」という声も聞くが、それだけ、Webコンテンツでは「いかに見せるか」が重要視され、今後は動画に加え画像やVRなどの存在感が増していくことは間違いない。

1月27日、東京・墨田区で開催された「第3回FOUND Conference in Tokyo」(Ginzamarkets主催)の第一部「画像・動画・VRを使ったコンテンツの可能性」では、技術の進歩やSNSの普及によって浮き彫りになってきた、新たなコンテンツ体験について語られた。今回は、その模様をレポートする。

カンファレンスの登壇者は、藤岡智愛氏(資生堂 技術企画部 技術コミュニケーショングループ グループリーダー)、秋山剛氏(ネクスト HOME’S事業本部 リッテルラボラトリーユニット ユニット長)、沼田雄二朗氏(土屋鞄製造所 お客様コミュニケーション本部 バッグマーケティング室)の3名で、モデレーターは長田真氏(インフォバーン DIGIDAY[日本版]編集長)が務めた。

左から藤岡氏、秋山氏、沼田氏、長田氏

テキスト頼みでない、ビジュアル命なコンテンツづくりを行う3社

最初に、3人が現在手がけている内容を紹介しておく。

藤岡氏は、資生堂が世に提供する“美”を支える技術を動画や画像でわかりやすく紹介するサイト「PICK UP TECHNOLOGY」に関わる。表現のキモは「Art&Science」で、技術部門と宣伝制作部門が密に連携をとりながら、表現の研究を行い、コンテンツとしてアウトプットしている点だという。

「動画はWeb上で公開していますが、ドラッグストアショーなどのリアルのイベントでも使いやすいなと感じています。また、言語に依存しない表現を追求できるのは動画の大きな特長で、外国語版も制作しています。ドイツ語版、フランス語版、ポルトガル語版なども制作したことがあります」と藤岡氏は紹介した。

秋山氏は、ネクストの研究開発部門として2011年に発足した「リッテルラボラトリー」に、中心メンバーとして携わる。最先端の技術を採用し、家探しに特化したレコメンデーション・エンジンを開発するなど、今までにない新しい住まい探しのスタイルを提案している。最近では、ブロックを使い3D空間を楽しみながら作る部屋作りシミュレーションシステム「GRID VRICK」を開発し、斬新なアイディアだと話題を呼んだ。

そして沼田氏は、紙やWebメディアを通じて、ブランドの世界観を目にした消費者に共感してもらうためのコンテンツ制作に関わる。年間2~3回作る紙カタログに加え、FacebookやInstagramなどのSNS運用も部下とともに取り組んでいる。

沼田氏は、「機能ではなく、付加価値や情緒的な価値を画像を使って表現しています。“友達が投稿したような画像”をイメージし、一人称的な投稿を心がけています」と述べた。

いずれも、テキストに頼りきらないコンテンツ制作が特徴的だ。

事実を正しく表現する難しさと戦う

続いて、話題はそれらのコンテンツをどのような流れで制作しているかに及んだ。

沼田氏は、「自社サイトのコンテンツは、編集チームが予定や計画を先々まで立て、季節や時期に合うテーマでつくっています。一方で、SNSはもっと場当たり的。たとえば雪が降ったときには当初の予定になかったとしても、急遽、雪に関連する投稿をすることもあります」と語った。

力を入れているFacebookやInstagramは週におよそ3回の頻度で更新。ちなみに、社内でInstagramを使うカルチャーを醸成した後、スタッフがアップした写真を公式SNSに投稿することもあるという。こういった肩肘を張らない楽しみながらの運用スタイルが、コンテンツ制作を無理なく継続する秘訣になっているようだ。

藤岡氏は「最初に行うのは社内での情報収集です。弊社の研究開発の“成果”を用いてコンテンツをつくるわけですが、許可の出ているものからネタを拾います」と紹介。ただ、最先端のテーマを扱う面白さがある反面、ジレンマもあるという。伝えたい科学的事実を正確にかつ面白い形で表現に落とし込めているか――そこが難しいポイントだという。

平面的だった情報が動画で立体的になる

では、テキスト中心の記事ではないコンテンツを生み出してきた彼らが得られた反響とは、どのようなものだったのか。

秋山氏は「Web事業だけをしていた頃と比べて、IT以外の様々な業種の企業とつながるようになりました。その分、面白い化学反応が起きやすいですね。海外からの反応も非常に良いものでした」と述べ、藤岡氏は、「Webコンテンツとしてつくっていた動画ですが、『様々な目的で使える』と社内認知が得られた結果、各部署との連携が増えました。また、プレスリリースを出すときも、これまではテキストだけでしたが、動画と連動させることで、情報が立体的に伝わるようになりましたね」とメリットを訴えた。

沼田氏は、「SNSの活用に力を入れ始めてから、SNS経由で情報が拡散して土屋鞄製造所を知っていただける機会は増えたと感じています。お客さまの反応として、Facebookで見た、Instagramで見た、とはよく聞きます」と語った。

そしてカンファレンスの最後では、今後の課題と2016年の展望を語った。

沼田氏は「情緒的な価値を伝えて共感していただきたい」と、情緒というキーワードを用いて強調。共感という感情の動きそのものは、そう簡単に測れるものではなく、実店舗への来店やオンラインショップでの購入など、“行動”から判断する部分が大きそうだ。

藤岡氏は「目と耳で味わうのが動画だが、それよりもさらに五感に訴えかけるのは、どんなコミュニケーション手段なのか、日々模索しています。体験型コンテンツでしょうか。目や耳だけではなく、五感を使う表現を考えていきたい」と語り、秋山氏は、2人とは少し違った視点から次のように締めくくった。

「研究開発とビジネス、企業とアカデミックは、本当はもっと上手く連携していくべきだと思います。とはいえ、好事例はそれほどありません。コーディネーター役がいないことが、大きな理由でしょう。弊社はその課題をつぶしながら、会社をアカデミックの領域に巻き込み、収益を上げていくサイクルを組織として目指していきたいと思います」(秋山氏)



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