「HP Elite x3」

日本HPは22日、OSにWindows 10 Mobileを搭載したSIMフリースマートフォン「HP Elite x3」を発表した。虹彩認証機能やワイヤレス充電機能を搭載する。2016年夏以降の発売を予定しており、価格は未定。

「HP Elite x3」は、5.96インチAMOLEDディスプレイ(2,560×1,440ピクセル)搭載のWindows 10 Mobileスマートフォン。CPUにQualcomm Snapdragon 820、4GBのRAM(LPDDR4)を装備するなど、これまで発表されてきたWindows 10 Mobileスマートフォンと比べ、ハイスペックな端末となっている。

セキュリティ面では、指紋認証だけでなく虹彩認証機能にも対応。加えて、IP67の防水/防塵性能、米国国防総省の調達基準「MIL-STD-810G」に準拠した耐衝撃性能も備える。充電や外部接続はUSB Type-Cポートを使う。

Windows 10 Mobileならではの機能として、外部ディスプレイにスマートフォンの画面を表示できる「Continuum」に対応する。なお、実行するには外部ディスプレイのDisplayPort / HDMI / VGAにUSB Type-Cで接続するドングル、 Miracast対応ディスプレイ、またはMiracast対応ドングルのいずれかが必要となる。同社は、「HP Elite x3」向けの周辺機器として、「HP デスクドック」、「HP ノートドック」も用意しており、これらを介しても「Continuum」が利用可能。

外部ディスプレイ接続用の「HP デスクドック」。インタフェースは、DisplayPort×1、USB-Aポート×2、USB Type-Cポート×1。価格は未定

「HP ノートドック」は、ノートパソコンのような外観の周辺機器。OSなどは内蔵しておらず、単体で操作することはできない。価格は未定だ。

発表に先立ち行われた記者説明会では、実機が展示されていた。ボディは、底辺と一部操作ボタンに金属が使われている以外はポリカーボネート製。マットなブラックでプライベートシーンはもちろん、ビジネスシーンでもマッチするだろう。また、滑りにくく、5.95インチというサイズの割に持ちやすいと感じた。一方で、試作機ということもあってか、短い時間の操作でも端末がけっこうな熱を持っていた。製品版では改善されていることを期待したい。

5.96インチながら滑りにくく持ちやすい

上辺

下辺にはUSB Type-Cポート

側面にnanoSIMを挿入。デュアルSIMだが、microSDカードの挿入口も兼ねているため、microSDカードを使う場合、SIMを2枚利用することはできない

メインカメラは1,600万画素

前面下部にはB&Oのスピーカーを備える

アジア太平洋地域においての提供国は日本とオーストラリア。今後は北米や欧州を含むグローバルでの展開も予定しているという。販路は未定だが、日本国内での販売パートナーとしてKDDIが明らかになっている。

主な仕様は以下の通り。

  • OS: Windows 10 Mobile
  • CPU: Qualcomm Snapdragon 820
  • 内蔵メモリ: 4GB(LPDDR4)
  • ストレージ: 64GB(eMMC 5.1)
  • 外部ストレージ: microSDXC(最大2TB)
  • サイズ: W83.1×H161.2×D7.9mm
  • 重量: 約190g
  • ディスプレイ: 5.96インチAMOLED
  • ディスプレイ解像度: 2,560×1,440ピクセル
  • メインカメラ: 1,600万画素
  • サブカメラ: 800万画素
  • バッテリ容量: 4,150mAh
  • LTE: B1/B3/B8/B19/B26/B41
  • Wi-Fi: IEEE802.11a/b/g/n/ac
  • Bluetooth: 4.0+LE
  • 防水: IPX7
  • 防塵: IP6X
  • SIMサイズ: nano