リオ五輪でOA枠採用へ…求められる選手像とは? 選定期限は6月10日

 

OA枠を採用する方針を明かした霜田技術委員長。4、5月の合宿で招集する可能性も示唆した

 2月19日、東京都内のJFAハウスにてJリーグの強化担当者会議が行われ、霜田正浩技術委員長がリオデジャネイロ・オリンピック アジア最終予選について報告を行うと共に、本大会で最大3人まで起用できるオーバーエイジ(OA)選手の扱いについて協議を行った。会議終了後、霜田委員長は「今の年齢の選手たちに経験をさせるという意見もあったが、より高みを目指す。最初から『経験ありき』ではなく、まず勝負。オーバーエイジを使う方向で了承を得た」と明らかにした。

 今後の強化日程についても、3月25日には前回ロンドン五輪の金メダリストであるメキシコとの親善試合が行われることも発表された。開催地はポルトガルで、そのまま29日にも欧州でもう一戦の強化試合をこなす見込み。同時期にはヤマザキナビスコカップの予選リーグも行われるが、ここは五輪代表が優先される。4月には組み合わせ抽選会も行われ、対戦相手とのゲームプランも想定しながら、オーバーエイジの人選を本格化することになる。また、3、4、5月には3日間のショートキャンプがJリーグの日程の隙間を縫う形で設定されているが、4月と5月の合宿についてはオーバーエイジ選手の招集可能性も示唆した。

 オーバーエイジ選手選定のタイムリミットはJOC(日本オリンピック委員会)への登録期限となる6月10日となるが、そこを待たずに決定する可能性もありそうだ。もう一つのポイントとなる海外組の選考だが、こちらはFIFA(国際サッカー連盟)の決定待ち。FIFAがオーバーエイジ選手についても代表チームの拘束力を認めるようならば、前回五輪の吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)のような海外組の選出も可能となる。現実的にはA代表の主軸選手はスケジュールが過密になってしまうので招集は難しいだろうが、それ以外の選手については選考の幅が広がる可能性も残っている。

 一般的にオーバーエイジ選手はチームの弱点を補うために起用されるものなので、具体的人選については霜田委員長が同じ席上で行ったリオ五輪アジア最終予選に対する分析が参考になるかもしれない。強化部会で話し合われたというチームの課題は、「中盤でボールを奪えていないこと」、「個の能力で試合を決められる選手の不足」、そして平均で70パーセントを割り込んだ「パス成功率の低さ」。あえて単純に言ってしまえば、『中盤でボールを奪える選手』、『個の能力で試合を決められる選手』、『パス成功率を高めることのできる選手』に需要があるということになる。

 反対に、最終ラインでのタックル成功率の高さ、CB陣の空中戦勝率の良さは「今までの日本とは違うところを示せた」(霜田委員長)とポジティブに評価していたのも印象的で、日本に限らず各国のオーバーエイジ選手起用でも補強ポイントになることの多いCBについては、23歳以下の選手でいくことになるかもしれない。

 いずれにせよ、8月のリオ五輪本大会へ向けてチームの方向性は明確に定まった。予選のチームを安易に継続するのではなく、「ルールで認められている限りまで」強化した上で、「メダルを獲る」ことを目指す。手倉森誠監督率いるU-23日本代表は、オーバーエイジという名の武器を新たに携え、栄光を掴みに行く。

文・写真=川端暁彦


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